2月10日に20回目の誕生日を迎えたばかりの新山詩織の『20th
Bithday Live「20」』を観に、2月14日のヴァレンタイン・デイに渋谷CLUB
QUATTROに行って来た。
開演前の会場には詩織が選んだと思しき曲が流れてる。渋谷CLUB
QUATTRO名物の(苦笑)柱の影以外は観客でほぼ埋まっており、その柱のそば(ステージ向かって左側)で開演を待つ。開演予定時間の17時を5分程度廻ると、客電が落ち、場内に詩織の声が流れる。「1996年2月10日、午前9時半頃、2,740g、49
cm。私は、生まれた」というふうに、この世に生を受けてから、この日に至るまでの彼女の音楽人生が彼女自身の言葉によって語られていく。ステージ向かって左側の袖から詩織とギタリストとキーボードプレイヤーの3人が登場。黒の半袖にグレーのプリッツスカート姿の詩織がアコースティック・ギター(以下、ギター)を構える。場内には詩織の喋りが流れ続け、「あなたに感謝を伝えたくて、私は今、ここで歌っている」と結んだところで話はて演奏を始めたのが、彼女がプロの歌い手として世に出るキッカケとなったオーディションでも歌い、全ての原点ともいえる曲“だからさ”。1曲目としてはまっとうな選曲だったけど、まっとうじゃなかったのが詩織の歌で(苦笑)、極度の緊張のせいか、♪でもね〜今〜...のところで、いきなり歌詞がトンでしまうハプニング。危なっかしい詩織に心のなかで「頑張れ! 頑張れ!」と声援を送ってた(苦笑)。2曲目の“ひとりごと”は、サビからスタートし、Aメロ〜Bメロ...という変わった構成で、2本のギターでロッキンな感じで演奏され、観客は曲に合わせて手拍子を始める。しかし、ここでも♪きっと〜いつ落とした涙〜...の部分の歌詞をド忘れする詩織...。曲構成を変えたのがアダとなったか? さらに曲の終わりのほうでももう1回歌詞がトンでた...。1回目は御愛嬌としても、2曲で3回もあったらこのままライヴが完遂出来るのか、心配になった。歌詞がトンだ動揺は一切見せず、ギターのボディーでカウントを取った詩織は、“17歳の夏”へ。「みなさん、今日は最後まで、楽しんで行きましょう。新山詩織Birthday
liveへようこそ!」と、M.C.し曲を始めると、観客は手拍子で応える。歌い終わると「ありがとう!」と観客に御礼を言うと、続けて“「大丈夫」だって”へ。ステージ中央でギターを弾きながら熱唱する詩織の右隣にはファンにはもうお馴染みのギターの金子賢太郎さん、左隣にはキーボーディストが居て、3人での演奏。曲が終わり、「ありがとうございます」と観客に御礼を言った詩織が次に演った曲は、早くもアンコールの定番の“Don't
Cry”! キーボードの曲の終わりのほうではファンと一体となって♪don't
cry〜!...とシャウト。“Don't
Cry”が終わると場内には詩織の声を用いたサウンド・コラージュ的なモノが流れ、その間に金子さんら2人のサポート・メンバーはステージを去る。1人残された詩織は、観客に恐る恐るという感じで「楽しんでいただけてますか?」と観客に訊く。観客が拍手と歓声で応えるのを確認して、「ありがとうございます」と御礼を言い、初めてのストリート・ライヴを池袋のサンシャインシティーの年季の入った電話ボックスの横でやった時の話を始めた詩織。「ここからはちょっと、ストリートの雰囲気で演りたいなと思います」と話してから演り始めたのは、“きらきら”。続いて、“分かってるよ”を弾き語りした詩織。ここで、ひっそりと戻って来てたキーボーディストと詩織と2人で曲を演奏することになり、詩織がキーボーディストの村山☆潤さんを紹介すると、場内から大きな拍手。2人が演奏し始めたのは、“Hello”。いつもこの曲では♪ラ〜ララ〜と歌わせられたり、両手を掲げて左右に揺らさせられたり(四十肩にはツラい)してるので、ビビってたけど、この日はアウトロの♪ラ〜ララ〜....の部分がカットされた短縮ヴァージョンで演奏されたため、両手挙げも、合唱も無く、正直ホッとした(苦笑)。
「ストリート演ってた頃は、持ち歌がなくて、いつも好きなアーティストさんの曲をよくカヴァーしてたんですけど。いきものがかりさんだとか、YUIさんだとか、Coccoさんだとか、いろいろ演ってましたね」などと話した詩織、ここで「ギターを弾いて初めて歌ったホントに大切な原点となる曲」としてYUIの“TOKYO
”のカヴァーを披露(人前で歌うのは、4年ぶりとのこと)。金子さんのサポートを受けながら、“TOKYO
”を歌うと、「4年ぶりで緊張してたんだけど、どうでしたか?」と詩織が観客に感想を求めると、観客が拍手と歓声で応えたので、「ありがとうございます」とホッとした様子の詩織。ここで3人編成に戻って、キャロル・キングのカヴァー“I
Feel The Earth
Move”が紹介され、詩織の「one〜、two〜、three〜、four〜」のカウントで演奏が始まる。場内手拍子が自然発生したこの曲が終わり、「ありがとうございます」と観客に御礼を言うと、「フラワーカンパニーズさんで“深夜高速”」と曲紹介する詩織。この曲でも観客の手拍子は続き、場内大いに盛り上がる。しばらく歌詞のド忘れは無く、順調だったけど、3番の歌い出しでつかえてしまい、「ゴメンナサイ」と謝った詩織(苦笑)。曲が終わると、♪どうしようもない〜分かってるよ〜...と詩織が独唱。“絶対”だ! 詩織の歌に、ギターと打ち込みのドラムの音が重なってくと「打ち込み、デカ過ぎやろッ!」と1人の観客がサウンドバランスの悪さに激怒...(苦笑)。曲が終わると、場内に女声の♪everybody
say
yeah〜のコーラスが流れ始め、詩織が「皆さん、盛り上がって行きましょうか!」と観客を煽る。ここでも「one〜、two〜、one〜、two〜、three〜、four〜」とカウントとる詩織。場内手拍子と、♪everybody
say
yeah〜の大合唱で大いに盛り上がる。詩織も「ありがとう〜〜〜!」と感謝。続くは、詩織のライヴで一番盛り上がる曲でマフラータオルがクルクル廻る“Dear
friend”。これまでのライヴではいつも手元にタオルが無く、タオルを振り廻せなくて悔しい思いをしてきてたけど、この日のライヴはアコースティック編成なので当然演らないものと思ってタオルを準備しておらず、周囲のファンがタオルを振り廻すのを横目に、またしても悔しい思いを噛み締めるハメになってしまった...(泣)。アコースティック・ライヴでこの曲を演るのは不自然だと詩織も分かってたのか、2番が無い短縮ヴァージョンだった。大いに盛り上がった2曲に続いて、村山さんが“ゆれるユレル”のイントロを弾き始める。ここで詩織からまさかの「残りあと1曲となってしまいました」の宣告。ファンから「エ"エ"〜〜〜ッ!」との声が上がったけど、確かに終わりが来るのが(これまでの詩織のライヴと比べると)早い。「最後に聴いて下さい。“ゆれるユレル”」と曲紹介。場内手拍子&一部合唱になった“ゆれるユレル”を演り終わると、「今日はホントにホントにホントにホントにどうもありがとうございました。新山詩織でした」と観客に挨拶し、詩織とサポートの2人は一旦ステージを去った。
場内、アンコールを求める手拍子が起こり、また、「詩織! 詩織!」という詩織コール、さらにはアンコールコールも飛び出したけど、なかなか詩織はステージに戻って来ない。新曲の“隣の行方”を演っていない以上、絶対アンコールはあるハズだけど、あまりに遅いので、ホントにアンコールがあるのかだんだん心配になってくる。5分以上待ってようやく、ステージにライヴグッズの「20」Tシャツに着替えた詩織がステージに登場し、観客の手拍子と歓声に迎えられる。「アンコール、ありがとうございます」と詩織が言うと、キーボードの村山さんが“Happy
Birthday”を演奏し始める。当然のようにファンが手拍子しながら“Happy
Birthday”を歌う(勿論、歌詞は♪dear
Shiori〜(一部“しぃちゃん〜”と歌ってるひとも居た)だ...笑)。ローソクに火の灯ったバースデイ・ケーキも登場し、火を吹き消す詩織。この趣向に詩織は大いに感激した様子で、みるみるうちに詩織の目に涙がたまってく。「ありがとうございます」と御礼を言ってから、「『ハタチになったらもう泣き顔は見せない』って決めてたんですけど」と泣き顔で喋って場内の笑いを誘った詩織、「どうしよう、こんな泣きっ面で...」と戸惑いつつも、「皆さんにここでお知らせしたいことが...」と切り出す。「また新譜やライヴの告知か?」と思ってたら、「ここで、みなさんと写真を撮りたいなと思います」(苦笑)。ステージにカメラマンが招き入れられ、観客をバックに写真撮影。ここで詩織から観客へ熱いメッセージ。「みなさんにはもう常に常に『ありがとう』というひとことでいっぱいです。みなさんにはもう今までホントに支えていただき、今日初めてこのなかにお会いしたかたも居ると思うんですけど、初めてのファンに、この泣きっ面をみせてしまい、スミマセン(場内、爆笑〜!!!)」 ここまで前フリすれば、ここで演奏される曲は、当然、あの曲。詩織が曲紹介、「聴いて下さい。“ありがとう”」。詩織の思いが詰まった“ありがとう”が終わると、「ありがとうございます」と御礼を言った詩織、ここで「ホントに最後で最後の曲です」と言うと、観客からまた「エ"エ"〜〜〜ッ!」と抗議の声が上がる。「私も『エ〜!』です」と返した詩織、「2月10日にリリースした新曲を歌って終わりにしたいと思います」と前フリ。観客の拍手を浴びた後、この新曲“隣の行方”について、2月10日のハタチの誕生日にリリースされることが前から決まってた上で書いた曲なので、ハタチに向けて何か気持ちを変えて、新しい日々、新しい音楽が出来るようスタートして行けたらいいなという気持ちがストレートに出てる...と説明。その後も音楽にかける意気込みを静かに熱く語ると、「これからも新山詩織をよろしくお願いします」とファンに語った詩織。「それでは聴いて下さい。“隣の行方”」と曲紹介し、観客の手拍子のなか、熱唱。「今日はホントにありがとうございました。新山詩織でした」と御礼を言い、曲を終えた詩織、サポートの2人と横一列になって御辞儀し、さらにマイクを通さず地声で改めて観客に感謝の意を伝え、さらに深々と御辞儀してからステージを去った。
“Looking to the
Sky”や“午後3時”といった詩織のライヴの主要レパートリーといえる楽曲がセットから落ち、その分、アレンジや構成に工夫がみられ、いつもと違った趣向もあったライヴ。バースデイ・ライヴならではの趣向もあり、楽しかった。出だしのミス連発には随分とハラハラとさせられたケド...(苦笑)。
SHIORI NIIYAMA live @ Ebisu Liquid Room '15.7.18
SHIORI NIIYAMA live @ Shinsaibashi Janus '15.3.21