ヒロくんのLIVE REPORT '03 PART 11 LOVE PSYCHEDELICO

 LOVE PSYCHEDELICO(以下、デリコ)の東京と大阪1回ずつ、計2回行なわれた野外コンサートを5月31日に、大阪城野外音楽堂で観て来た。この日は台風4号が日本列島に上陸。もの凄い悪天候の中での公演を覚悟してたんだけど、昼間には時折陽が差し、台風はどこへ行ったの?...と思わせる好天だった。だけど、大阪城野外音楽堂もよりの森ノ宮駅に開場時間頃に着いた頃には雲がどんより広がり、ひと雨ありそうな雰囲気が漂ってた...。
 開場時間の5時になり、開場入り。会場後方の芝生席で立見の私は、整理番号が2ケタだったお蔭でステージ向って右側の最前列を確保。ただし、ステージはずっとはるか彼方。開演前の会場内には'70年代モノの洋楽ナンバーがかわるがわる流れてる。そのBGMが、スマッシュ・マウスのカヴァー・ヒットで知られるウォーの“Why Can't We Be Friends?”に変わり、この曲がフェイド・アウトしたところで何の前触れもなくステージにデリコの2人といつものバック・バンドのメンバー3人がステージに現れた。開演時間の6時きっかりの登場で、劇的なSEも何もなく、もし、ステージ前に陣取るファンが上げた歓声が無ければ、ステージにKUMIさんと直樹さんが出て来たことに気付かなかっただろう(笑)。オープニング曲は最新シングルの“I am waiting for you”。いつものキーボード君は、ド派手なアロハ・シャツを着てて、この曲ではギターを弾いてる。KUMIさんは黒シャツに黒ズボン姿で、直樹さんはいつものように白系統のプレスリーふう(???)上着を着用。2曲目に披露された“You ate it”に続いて、3曲目に入ったところで、恐れていた事態が...。そう、雨が降って来たのだ...。慌てて雨具を着用し出す観客たち。雨降ってきたドサクサで3曲目は何の曲かすぐには分からなかったけど、懐かしの“2人だけのGroove”じゃあないですか! この曲演るの、久しぶりだね! この曲と次の“I miss you”にかけて降った雨は、“I miss you”の演奏が終わった頃には止んでた。KUMIさんが「今日は、さっきからヘンな天気だよね」などとMC入れた後、曲紹介。「“ Your Song”!」...この曲にファンが歓声上げる。まだライヴが始まったばかりなのにもう“ Your Song”とはちょっと勿体無い気もしたけど、ファンの反応は正直で、雨を気にしなくてもよかったこともあってこの曲への反応は良かった。“I will be with you”、“Last Smile”...と、しっとり系の曲が続く。ここでまた、雨が激しく降ってくる。雨具を着用してる者はフードを被る。雨具が無い者の中にはたまらずグッズ売り場に走り、そこで売られてたこの日(と日比谷野音)のためのオリジナル・スポーツタオルを買って頭から被って雨をしのいでた。
 「雨が降ったりやったりだね」...口が廻らず「止んだり」を「やったり」と言ってしまったKUMIさんに、観客がひやかしの歓声を送る(苦笑)。ひやかしを受けてもKUMIさんのMCは続く。「時々考えるんだけどさ、あそこに扉があって(と、観客の居る上の空間を指差す)その扉を開けると、扉の向こうに新しい世界が広がってんの。その新しい世界へ行ってみたい...って。だからアタシは別れは嫌いじゃないんだけどさ。みんな、その新しい世界へ行ってみたいと思わない?」などと、例の英語っぽい発音で観客に同意を求めてきた。観客が歓声上げてKUMIさんからの「誘い」(笑)に同意したところで、「welcome to the new world〜!!!」(これは完全に英語だ...苦笑)などと言って、“Waltz”へ。この曲が終わるとKUMIさんはステージを去り、直樹さんがギターでジャッ!ジャッ!といろんなフレーズ弾いて観客と掛け合い始める。そのうち直樹さんのギターとドラマーの叩き出すリズムがからみ合い、“green”〜“dry town”になだれ込む...というのがここ最近の彼らのライヴのお決まりだったけど、今回はこのパターンをやめ、“life goes on”へ。どうも20分おきに雨が強くなったり弱くなったりを繰り返してるようで、ここでまたも雨が降って来た。KUMIさんが♪circle of mind〜...と歌うように煽っても、雨が気になるのかイマイチ観客はノリが悪い。すっかり雨に濡れ濡れになった観客に「ビショビショ?」って訊くKUMIさん。これに観客が何か返事したんだけど、KUMIさんは「エッチねぇ〜」などと反応してた。いったいどんなやりとりがあったんでしょーか?(笑)
 人気曲の“Free World”、ステージ中央にあった白い円形の電飾が曲に合わせて黄色になった“GRAPEFRUITS”など、次々と曲が披露されていく。最後のほうで出た“LADY MADONNA〜憂鬱なるスパイダー”の中盤では例によって直樹さんがジャニス・ジョプリンの“Mover Over”(邦題“ジャニスの祈り”)のメロディーを弾くお遊びをやり、KUMIさんは♪la〜la〜lala〜la〜la〜lalalalala〜...と歌うように観客を煽ってた。曲が終わると「美しい歌声をありがとう。I love you all〜」と観客に御礼を言ったKUMIさん。美しい歌声の御礼にと、ここで演奏されたのはライヴのオープニング定番曲だった“Standing Bird”。この曲にファンが盛り上がったところで、一旦デリコたちはステージを去った。
 ファンの熱心なアンコール要求の手拍子に、ステージ上に呼び戻されたデリコの2人(+3人)。何と、直樹さんはトレードマークのサングラスを外しての御登場で、ファンの歓声を集める。いつもKUMIさんばかり喋ってるけど、ここは直樹さんの独壇場で、「東京でのライヴが終わった後、KUMIとスタジオで一晩じゅうイロイロ話してたんだ」...と切り出した直樹さんの話は、KUMIさんと出会ってこのように一緒に音楽創ることが出来て、KUMIさんにはホントに感謝してる...という内容で、「ま・さ・か、解散宣言するんじゃあ?」と危惧するような湿っぽいモノ。で、その「一晩じゅうイロイロ話した」結論が、「これからもイロイロなモノ、一緒に創っていこうな」...直樹さんはKUMIさんにそうお願いしてた(苦笑)。「すわ、解散宣言か!?」と、手に汗握りながら直樹さんの話を聞いてた私は拍子抜け(苦笑)。メンバー紹介があった後、“A DAY FOR YOU”を演り、この日のライヴは終了。
 台風の余波で雨が降り、その雨が気になったせいか、イマイチ観客のノリが悪かった。KUMIさんは、NHKの『テレビ体操』の体操のネェチャン並に(苦笑)体を動かして、観客を煽ってたんだけど、ノル気の無い観客たちをそこまでして無理して煽る必要はないのに...と感じた。ノリたくなったら、何もしなくてもノってくれると思うケド...(苦笑)。

【SET LIST】...'03.5.31 大阪城野外音楽堂
1. I am waiting for you
2. You ate it
3. 2人だけのGroove
4. I miss you
5. Your Song
6. unchained
7. I will be with you
8. Last Smile
9. Waltz
10. life goes on
11. Happiness
12. Moonly
13. Free World
14. GRAPEFRUITS
15. "O"
16. LADY MADONNA〜憂鬱なるスパイダー
17. Standing Bird

(encore)
1. A DAY FOR YOU

LOVE PSYCHEDELICO live @ Toyama Club Mairo '02.9.6

LOVE PSYCHEDELICO live @ Naeba Ski Resort (FUJI ROCK FES.) '02.7.27

LOVE PSYCHEDELICO live @ Niigata Phase '02.4.12

LOVE PSYCHEDELICO live @ Summer Sonic '01 '01.8.18

LOVE PSYCHEDELICO live @ Kanazawa Az Hall '01.5.27

LOVE PSYCHEDELICO live @ Nagoya Club Quattro '00.11.15

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