アルバム『Blue
Jam』でBONNIE
PINKがデビューして今年で丸10年。それを記念してか、カヴァー・アルバム『REMINISCENE』や8thアルバム『Golden
Tears』のリリース、10thアニヴァーサリー・イヴェントなど精力的に活動するBONNIE、今度は『BONNIE
PINK Tour 2005 Golden
Tears』と銘打った全国ツアーを決行! 10月28日の金曜日に石川県文教会館へ観に行って来た。
会場の石川県文教会館はこぢんまりとした中規模のホールで、定員は600人くらいだろうか。開演前のホールには小鳥のさえずりのS.E.が流れてる。開演予定時間の19:00を少し廻った19:06にS.E.がフェイド・アウトし、ステージ奥のスクリーンに映像が映し出され、『BONNIE
PINK 10th
Anivversary』といった文字が流れた。暗いステージに人影が蠢くと客席から歓声が上がり、みな総立ちに。オープニング・ナンバーは、新作からの“Coast
to
Coast”。ステージに居るのは、ギターのアイゴン、ドラムのアンソニー、キーボードの奥野さん...の馴染みの3人と、ベーシスト、パーカッション+コーラスの女性、そしてギターを構えたBONNIE...の総勢6人。BONNIEは新作のタイトルに引っ掛けたのか金色のドレスを着てて、髪も金髪っぽい茶色だ。私の席はステージ前から3列目の中央。手を伸ばせば届きそうなくらいすぐ目の前にBONNIEが立ってる。私がこんなに間近でBONNIEの姿を観たのは、ファンクラブ『BONNIE
LINK』のイヴェントん時以来じゃないだろうか。次の曲はアルバム『Present』からの“Wildflower”。この曲が終わると、BONNIEは一旦ギターをローディーに預けて、“日々草”へ。この曲ではタンバリンを持ち、ダンサブルな動きを見せていたけど、この日のライヴの前半部分はほとんどの曲でギターを弾いてたため動きは少なかった。“日々草”が終わると、BONNIEから「元気ですか?」などとM.C.があり、新作からの“Addiction”、“Robotomy”
、前作からの“I just want you to be
happy”を演奏。ここで再びBONNIEからのM.C.があり、この日のライヴの前に金沢の近江町市場に行って来たことや、金沢はBONNIEの生まれ故郷の京都に似てるので好きな街ということを話し、金沢のファンから歓声を引き出した。「新しいアルバムの『Golden
Tears』聴いてくれましたか?」とのBONNIEからの問いかけに、「毎晩聴いてる」、「毎朝聴いてる」などとファンが口々に答えたところで、BONNIEが曲紹介。「新しいアルバムから“Paradiddle
free”」。その次の曲も新作から“Mirror”だった。
“Mirror”が終わると、自分の着てる金色のドレスについて、スタイリストのひとに作ってもらったことなどを話すBONNIE。ここで早くもメンバー紹介。BONNIEの右隣のベースの高桑
圭さん(GREAT
3)はアーミーちっくな衣装。金沢に来るのは初めてだそーです。次のドラムのアンソニーは金沢名物『笹寿し』を持ち込んでおり、観客の目の前で食べてみせるパフォーマンスをみせた(笑)。BONNIEも「まさか『笹寿し』を仕込んでるとは思わなかった」とポツリ(笑)。寝グセを直すのが大変だという(笑)アフロ頭のパーカッショニストのNanaN.ちゃんの次は、いつものキーボーディスト・奥野真哉(SOUL
FLOWER
UNION)さんで、BONNIEにコメントを求められ、ひとこと「ゲッツ!」(フリ付き...笑)。BONNIEに「古いですねー」と咎められても「来年、また流行るかと思って...」と、奥野さんはすまし顔(笑)。最後に紹介を受けたのは、ここ最近のBONNIEのライヴのギタリストとして馴染みのアイゴン(會田
茂)。アイゴンはこの日のライヴの前に、高桑さんと奥野さんと3人で近江町市場に遊びに行ったらちょうど『白エビ皮むきコンテスト』なるイヴェントをやっており、それに参加したそうだ(笑)。皮を剥くのが早いオバアチャンが居て、「凄い!」って思ってたら、『白エビ皮むきコンテスト』のルールではエビの頭と尾っぽをきちんと残さなければならない決まりなのに、そのオバアチャンは頭がもげようが、尾っぽが切れようがお構いなしに剥いてたらしい。エビの皮を剥くというより、単にエビを破壊してただけ(笑)。で、その『白エビ皮むきコンテスト』の模様をNHK金沢放送局が取材に来ていて、この日の夜6:10からの番組で放送されるというので、自分たちの姿が映るのを今か今かとTVの前で『笹寿し』食べながら(笑)待ち構えていたそうだ(笑)。実際のところ、その番組ではアイゴンたちの映像は放送されなかったようで、くやしがるアイゴン。ちなみに、『白エビ皮むきコンテスト』の参加賞として白エビをもらったけど、そのことをすっかり忘れてて、気付いた時には白エビの色が変わってしまったそうな。まだ食べれるか試してみさそうなアイゴンに、「お腹を壊してツアーに影響が出たら困りますから」と思い留まるよう諌めるBONNIE(笑)。ここでとても個人的な話をするけど、前回私がBONNIEのライヴを観たのは2003年の『Present』ツアーの大阪公演だった。正直言って、この日のライヴはつまんなかった。そのせいでBONNIEへの興味も幾分薄らいだし、ファンクラブ『BONNIE
LINK』からの脱会にもつながったんだけど(笑)、あの時のライヴがつまらなかったのは「バンドのギタリストが(それまでの)松岡トモキさんからアイゴンに変わったせいだ!」と、アイゴンに理由を求めていた(苦笑)。だから、今回のライヴが始まった時にステージ上にアイゴンが居るのをみて正直がっかりしたんだけど(苦笑)、結論から言うと、今回のライヴは納得のいく内容だったから、『Present』ツアーの大阪公演がつまらなかったのはアイゴンのせいではなかったようだ(笑)。今回のライヴ観て、私が手のひらを返したようにアイゴンの存在を認めるようになった理由は、決して、メンバー紹介の時のトークが面白かったからでは、ない...と、思うよ、多分(笑)。
「10周年なので、懐かしい曲も演ります」とBONNIEが語った後始まった曲は、4th『Let
go』からの“Trust”。結局、ここは懐かしい曲はこの1曲だけで、この後は新作からの曲が続く。“Cotton
Candy”の後、またもM.C.タイム。ここでBONNIEが話題にしたのが『石川さん』(笑)。地元・石川テレビのイメージ・キャラクターの『石川さん』にBONNIEは最近ハマってるそうで、通販でグッズを購入し、ケータイ本体にも『石川さん』のステッカーを貼ってるそうな(苦笑)。そんな『石川さん』フリークのBONNIEに、最前列に中央に居た女のコが『石川さん』のぬいぐるみをプレゼント。あまりの偶然な出来事に「これ、仕込みじゃないからね!」と思わず口走るBONNIE。BONNIEは『石川さん』のようななごみ系のキャラクターものを集めるだけでなく、自分でキャラクターを創造するのにも興味があるみたいで、音楽が行き詰まったらキャラクター・グッズ創作のほうに転向しようかな...などと話してた(笑)。キャラクターものの創作だけでなく、今回のツアー・グッズとしてテラカード(植物の種を仕込んだハガキ)のデザインを手掛け販売してんだけど、全部で6種類あるうち「デイジー」のものばかりが(BONNIEに“Daisy”って曲があるため?)売れて困っているらしく、「今日は『きゅうり』がオススメです」などとファンに「きゅうり」ヴァージョンを買うように薦めていた(笑)。
『石川さん』の話から続いたけっこう長めのBONNIEのトーク(笑)が終わった後は「6枚目のアルバムのタイトル曲」とBONNIEから曲紹介があった“Present”。ステージ中央に用意してあったピアノに座ったBONNIEが弾いた曲は5thからの“Building
a
Castle”(結論から言うと、BONNIEがピアノ弾いたのはこの1曲のみ)。続くは、BONNIEがフリつきで観客を大いに煽った“Only
For Him”。この時のBONNIEのフリつきを観て1998年の『tour
goldfish』を思い出し、「あの時と一緒だ!」と思った(笑)。このあたりから「10th
Anniversary Tour」っぽくなってきた(笑)。前作の“Private
Laughter”の後、一息入れたBONNIE。カヴァー・アルバムの『REMINISCENE』の話題をフり、ここから1曲ってことで“Ordinary
Angel”を紹介。この曲の次は“Heaven's
Kitchen”。この曲での盛り上がりは流石で、多くのファンが曲に合せて腕を掲げた。BONNIEが次の曲が最後であることを話し、会場に居るファンにお礼を言ったところで“So
Wonderful”。曲が終わると、ファンに「ありがとう!」などと御礼を言い、ギターピックを投げ入れて行ったBONNIE。
金沢のファンのアンコールを求める手拍子に応え、ステージに戻って来たBONNIEたち。バックの5人は皆『Golden
Tears』Tシャツに着替えてる。アンコール1曲目は新作からの曲。この日は新作からたくさん曲を演ったけど、「あと、何が残ってるでしょう?」とファンに訊いてからBONNIEが演奏し出したのは“You
Got Me
Good”。この曲が終わると『サッポロ黒ラベル』を一気飲みし、空き缶をにぎりつぶして足元に捨てたアイゴンが弾いたギター・リフは...ラウド過ぎて一瞬戸惑ったが(苦笑)、“Do
you
crash?”だった(笑)。この曲で大いに盛り上がったところで、BONNIEたちはまたステージを去った。
BONNIEが「第2の故郷」と呼ぶ金沢だけあって、ファンも熱心。熱のこもった手拍子でBONNIEを再びステージに呼び戻すことに成功。ここでBONNIEが演った曲は「みんなが歌える曲。一緒に歌って下さい」ってことで、“Tonight,
the
Night”。この曲が終わるとBONNIEは、またファンに「ありがとう!」と御礼を言い、ギターピックを投げ入れた。
ギター演奏が面白くなってきたのか、ギターにこだわる音づくりのここ最近のBONNIEの作風に忠実なアーティステックな内容で前半は『ライヴ』というより『コンサート』という呼び方が正しい(笑...ホールという環境のせい?)。が、“Only
For Him”以降、ライヴって感じになりました。昔の「Bonnie
Pink」と今の「BONNIE
PINK」を上手く組み合わせた構成だったけど、10年前に出したデビュー・アルバム『Blue
Jam』に入ってる曲や“Surprise!”などの大昔の曲も正直なところ、聴いてみたかった。
【SET LIST】...'05.10.28
石川県文教会館
1. Coast to Coast
2. Wildflower
3. 日々草
4. Addiction
5. Robotomy
6. I just want you to be happy
7. Paradiddle free
8. Mirror
9. Trust
10. Rise and Shine
11. Believe
12. Cotton Candy
13. Present
14. Building a Castle
15. Only For Him
16. Private Laughter
17. Ordinary Angel
18. Heaven's Kitchen
19. So Wonderful
(encore 1)
1. You Got Me Good
2. Do you crash?
(encore 2)
1. Tonight, the Night
BONNIE PINK live @ Osaka Sangyo University '02.11.3
Bonnie Link (BONNIE PINK fan club) 1st meeting '01.12.26
BONNIE PINK live @ Kanazawa AZ Hall '01.12.5
Bonnie Pink live @ Shibuya Koukaidou '00.8.26
Bonnie Pink live @ Niigata Phase '00.7.27