ヒロくんのLIVE REPORT '16 PART 10 新山詩織

 リリースしたばかりの3rdアルバム『ファインダーの向こう』に伴う新山詩織のライブ・ツアー『ファインダーの向こう』のツアー初日を、12月18日に彼女の地元の埼玉県の『HEAVEN'S ROCKさいたま新都心』で観て来た。会場は、JRさいたま新都心駅からもJR北与野駅からも近い交通至便な場所にあるハコ。開場前の会場前ではグッズが販売されてて熱心なファンがグッズを購入してる。ハコじたいの広さは、600人収容くらいだろうか?
 開演予定時間の17時を2分ほど過ぎると、客電が消え、場内にB.G.M.が流れ始める。まずはバック・バンドのみなさんが観客の拍手を集めながらステージに登場し、少し遅れて詩織が、これまた観客の拍手を浴びながらステージに登場。服装は、右胸の上に赤い花(?)、左胸に緑の刺繍がある白いブラウスに、ワインレッドのスカート姿。アコースティック・ギター(以下、アコギ)を構えると、B.G.M.が「新山詩織、ファインダーの向こう」という台詞とともに終わる。そのタイミングを見計らうようにドラマーがスティックでカウントを取り、演奏始めた最初の1曲は、新作のアタマを飾る(先行シングルでもあった)“あたしはあたしのままで”。観客がすぐさま曲に合わせて手拍子を始める。歌が入る前に詩織が「one, two~one, two, thtee, four~」とカウントを取る。詩織のバックを固めるバック・バンドは、ギターはいつもの金子賢太郎さんで、ベースも帽子がカワイイいつもの二家本亮介さん(笑)。あとは、ドラムとキーボードが居る4人編成。二家本さんのベースがブイブイいってキモチいい“あたしはあたしのままで”の演奏が終わると、「新山詩織全国ツアー『ファインダーの向こう』へようこそ!」などと詩織が観客に声掛けし、新作からの“部屋でのはなし。”を披露。このまま新作からの曲ばかりで進めていくのかと思いきや、2ndからの“気まぐれ”のイントロへ。詩織が「みなさん、楽しんでますか!?」と何回も観客に声掛けすると、その度に観客が「oh〜!」とか「yeah〜!」など返してくる。「今日はたっぷりたっぷり最後まで楽しんでいって下さい」などと詩織がM.C.し、“気まぐれ”へ。新作からの曲に戻って“もう、行かなくちゃ。”を演奏した。
 ここでM.C.タイム。詩織が「盛り上がってますか〜!」と訊くと「ウォ〜!」と返す観客たち。「改めまして、新山詩織です!」と挨拶し、さらに続ける。「ついにツアー初日、そして会場は、何と、私の地元、ここ、さいたま!」 ジャーン!とバック・バンドがさらに盛り上げるなか(笑)、詩織に大きな歓声と拍手が送られる。「みなさんに会えることを、心からホントに楽しみにしてました。今日はホントに集まってくれてホントにありがとうございました」と頭を下げる詩織に会場から惜しみない拍手と歓声が送られる。「最後までよろしくお願いします」と詩織が喋った後、キーボードがB.G.M.ばりに演奏を始める。詩織が「2016年も残りわずかですが、みなさんはどんな1年でしたか?」と改まった口調で訊いてくるものだから、観客から笑いが漏れる(苦笑)。「『1年』ってこんなにあっという間なんだ」と振り返る詩織、「今年は『挑戦』というのを1つのテーマにしていた」などと話を続ける。「そのなかの大きな『挑戦』といえば...」などと詩織からの分かり易過ぎる前フリに場内から笑いが漏れる。当然のように、4月からのフジテレビの『月9』ドラマ『ラヴソング』で、(故人である)宍戸春乃役でドラマ出演した話題へ。「みなさん、観てくれてましたか?」と詩織が訊くと、フロアに大きな拍手が響き渡る。「ありがとうございます」と御礼を言ってから「ドラマを通して、福山(雅治)さんの曲を歌うのは勿論なんですけど、まさか自分がドラマ出演とは思ってもいませんでした」と率直に心境を吐露する詩織。次の曲を紹介する。「“恋の中”」 ラマ『ラヴソング』の劇中歌で、良くも悪くも「2016年の新山詩織」を象徴するような曲だ。この曲のイントロのフレーズ(とエンディングで出てくる同じフレーズ)は、金子さんがスタンドに乗ったアコギを使って演奏。他の部分のギターはエレキで演奏してた。曲が終わり、観客が大きな拍手を送ると、「ありがとうございます」と御礼を言った詩織、ギターを降ろし、「みなさん、楽しんでますか?」と観客に訊いた後、「今年は20になって大人の仲間入りしたということで、オトナの感じで1曲お届けしたいと思います。“午後3時”」などと紹介してから演奏されたのは、デビュー作から曲。詩織が言うとおりボサノヴァチックなアレンジになってる。彼女のデビュー前から、それこそギター1本で路上演奏してたような頃からの曲なのに、ギター無しでこの曲が演奏されるのに、違和感が...。次の“絶対”でも、詩織はギターを構えず、歌だけに専念。えっ? この曲もぉ〜! “絶対”が終わるとようやくアコギを構えた詩織、映画『古都』に提供した中島みゆきのカヴァー曲の“糸”を披露。
 バックでバンドが演奏を始めるなか「盛り上がってますか?」「楽しんでますか?」と観客を煽ってから、詩織がメンバー紹介へ。まずはドラムの橋谷田 真さん、ベースの二家本亮介さん、キーボードの神佐澄人さん、ギターの金子賢太郎さんがそれぞれソロを交えながら紹介されていく。そして「ヴォーカル/ギター、新山詩織」と自分自身を紹介し、アコギをかき毟ると、「最後は、みなさん(観客)」を紹介したけど、ソロ・パートが無いので、手拍子させた(苦笑)。観客が手拍子をすると、「ありがと!」と御礼を言い、そのまま“四丁目の交差点”へ。続いて披露された“Sweet Road”では、せっかく金子さんがイントロのギター・ソロをキメたのに、詩織が「スウィッチを入れ忘れました」とかで演奏が最初からやり直しになった(苦笑)。観客から「ドンマイ、ドンマイ」、「初日、初日」とフォローの声がかかるなか「改めまして、次の曲、いきますか? 聴いて下さい、“Sweet Road”」と曲紹介。今度はきちんと演奏し終えた(苦笑)。無事に演奏と歌を終えた詩織が「ありがと」と御礼を言う。ミラーボールが廻り始め、フロアの中が雪が舞うように幻想的な演出がなされたなか演奏されたのは、“Snow Smile”。その余韻が残るなか披露された“ひとりごと”では、2番の歌詞ド忘れ(苦笑)。この曲では何故か、歌詞のド忘れが多いようだ。ここでギターをエレキに持ち替えた詩織、「みなさん、タオルの準備は出来てますか?」、「oh〜!」などと観客のやりとりがあり、タオル振り廻しの定番曲の“Dear friend”。♪隣に君がいる〜の歌詞を♪隣にみんながいる〜に替えて歌い、観客の歓声を誘う。曲が終わるとそのまま“Don't Cry”へなだれ込む。曲の終盤では♪don't cry〜の部分を観客に歌わせて曲を締めると、新作からの“LIFE”へ。この曲まで3曲はエレキだったけど、アコギを構え直した詩織、「あっという間に最後の曲になってしまいました」と無情の通告。「エ”エ”〜〜〜ッ!」と、お約束の反応を示す観客に「ホントに今日はありがとうございました」と御礼を言い、「よかったら最後に私と一緒に歌って下さい」と観客に声掛けした詩織が♪ラ〜ラ〜ラ〜ラ〜ララララ〜...と歌い出す。“隣の行方”だ。観客も♪ラ〜ラ〜ラ〜ラ〜ララララ〜...と合唱し、曲が始まる。エンディングの♪ラ〜ラ〜ラ〜ラ〜ララララ〜...も観客が合唱し、曲が終わると、「ありがとうございました。新山詩織でした」と観客に御礼を言った詩織、一旦ステージを去った。
 ファンがアンコール要求のクラップを続けてると、ステージにツアーTシャツに着替えた新山詩織御一行がステージに再登場。「アンコール、ありがとうございます!」「今日はこの初日、集まっていただいて、ホントにありがとうございました」などと御礼を言った詩織、続けて来年のツアーファイナルの東京公演ではスペシャルな演出もあるとの予告をし、ファンから「オオ〜ッ!」と反応を引き出す。「お楽しみに」と詩織が言うと「行くよ〜!」と場内から異口同音の反応。続けて、新作『ファインダーの向こう』の話題となり、「どの曲が一番気よかったですか?」と訊く詩織に、「全部!全部!」という声に混じって「“名前のない手紙”!」との声が或る観客からかかる。すると詩織、「ですね」との反応。ここで披露されたのは“名前のない手紙”だけど、新作からまだ演ってないの、この曲だけなんだも〜ん!(笑) これも分かり易過ぎる前フリ(苦笑)。アコギを構えて、「私からみなさんに思いを込めて書いて歌った曲」である“名前のない手紙”を歌い終えると、「新しいアルバムは3パターンあったんですけど、みなさんどれを手にしてくれましたか?」と観客に訊く詩織。そしたら、これまた異口同音に「全部!全部!」と観客から声が掛かる! 「オマエら、3種類とも買ったのかよ! オレにはそんなマネ、出来んぞ!」と呆れてると、詩織が「ありがとうございます」と御礼を言う(アタリマエだよな...苦笑)。その3パターンのうち、通常盤には過去のシングルのカップリングで(詩織にとってロックヒ−ローたちの曲を)カヴァーした曲を集めた「カヴァー曲集」が付いてるんだけど、今回のツアーではその「カヴァー曲集」から1曲演奏し、しかも、会場ごとに演奏する曲を変えるという。「初日さいたまは、いったい何だと思いますか?」と訊く詩織。ここまでの前フリ聞いて、THE GROOVERS本人たちがステージに飛び入りしての“現在地”?...と思ったけど、実際に演奏されたのは、奥田民生のカヴァーの“イージューライダー”(苦笑)。エレキを構えてこの曲を観客の手拍子のなか歌い終えた詩織、「ホントにホントにホントにホントに、ラストの曲です」と言うと、観客から「エ”エ”〜〜〜ッ!」の反応がある。「私も同じ気持ちです」と詩織が応えると場内から笑いが...。「みんな歌って下さい。“ゆれるユレル”!」と曲紹介。この曲でもエレキを構えたままで、いつもよりもギターが強ものアレンジで演奏された。曲が終わると、「今日はどうもありがとうございました。新山詩織でした!」と観客に御礼を言い、バンド・メンバーと横一列に並んでお辞儀した詩織、バンドのみなさんが退場すると「バンドのみなさんにも大きな拍手を」と観客に拍手をお願い。最後に「気をつけて帰って下さい」と声掛けし、詩織はステージを去った。
 ツアーごとに演奏曲数が増えて来た詩織だけど、秋にノドを痛めた影響か演奏曲は少なめ。そのためセットから落ちた曲も多かった(泣)。オーヴァー・プロデュースな感じもする新作からの曲も、ロック色が強い演奏もあり、ライヴ映えしてた。

【SET LIST】...'16.12.18 さいたま・HEAVEN'S ROCKさいたま新都心
1. あたしはあたしのままで
2. 部屋でのはなし。
3. 気まぐれ
4. もう、行かなくちゃ。
5. 恋の中
6. 午後3時
7. 絶対
8. 糸
9. 四丁目の交差点
10. Sweet Road
11. Snow Smile
12. ひとりごと
13. Dear friend
14. Don't Cry
15. LIFE
16. 隣の行方

(encore)
1. 名前のない手紙
2. イージューライダー
3. ゆれるユレル

SHIORI NIIYAMA live @ GIRL'S PIC Vol.1 '16.6.23

SHIORI NIIYAMA live @ Shibuya Club Quattro '16.2.14

SHIORI NIIYAMA live @ Ex Theater Roppongi '15.12.19

SHIORI NIIYAMA live @ Ebisu Liquid Room '15.7.18

SHIORI NIIYAMA live @ Shinsaibashi Janus '15.3.21

SHIORI NIIYAMA live @ Daikanyama Unit '14.12.12

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