2001年の7月12日に制定された「少年ナイフの『ナイフの日』」。その年から毎年7月12日には『ナイフの日』を祝う『712
day
party』が行われている。過去2回は彼女たちの地元・大阪で開催されてた『712
day party』、3回目になる今年は初の東京開催。ということで、『712 day
party』に参加しに渋谷クラブ・クアトロへ行って来た。
今回の『712 day party』、ゲストとして、京阪GIRLとbloodthirsty
butchersが演奏することになっていた。開演時間の7時を廻りしばらくすると、司会としてステージに現れたのは...!!! 元・メガデスのギタリストで日本語ペラペラのヘンなガイジン(ロック界のデーブ・スペクター???)のマーティ・フリードマン(笑)。「関西最強のユニット、京阪GIRL」と、マーティーの達者な日本語の紹介があると、ステージの照明が消え、『キューティー・ハニー』の主題歌が場内に流れる。続いて、京阪GIRLの2人の紹介のナレーションが入った『デビルマン』の主題歌が流れ終わると、次は『キャンディ・キャンディ』の主題歌イントロが少し流れたところでテープは止まり(このイントロ聴いて、場内からは失笑が漏れた)、ステージには京都在住の現役女子高生・有カリン(b.,
vo.)、大阪出身のOL・マリリン(g.,
vo.)...お揃いのピンクの衣装を着た京阪GIRLの2人と、黒子の衣装を着たドラマーが登場。スタンバったところで演奏始まった曲は、パンキッシュにアレンジした童謡の“七夕”。♪笹の葉〜さ〜らさら〜...っつうアレです(笑)。彼女たちは、どの曲でもヴォーカルを分け合ってて、例えば1番を有カリンが歌ったら、2番はマリリンが歌う...といった具合。他にも、自分たちの自己紹介ソングや、往年の人気アニメの『アタックNo.
1』の主題歌のパンク・カヴァーなどを披露。「だけど...涙がでちゃう...女の子だもん」ってセリフも2人ともちゃんと決めて、男どもの歓声を集めていた。が、“京阪GIRLのラブソング”では、観客の殆どが彼女たちの曲を知らないというのに「♪let's
go〜って部分で腕振り上げてもらえますぅ?」と頼むという無謀なことにトライし、無残に「玉砕」しとりました(苦笑)。ギャグもことごとくハズし、東京の客に冷たくあしらわれていた彼女たち、ライヴの後、「東京はもうイヤだ!」と泣いてたかもしれません(苦笑)。あと、彼女たちの衣装は有カリンのお手製だそうだけど、この話をしても誰も反応しない。マリリンは「コレ聞いたらみんな『ヘェ〜!』ってビックリすると思ったのに...」と狙いをハズしたことをコボしてたけど、今日のライヴのトリのひとたちの衣装は毎回お手製の衣装なんだよ! それくらいで驚いて居られっか!!!(笑) あと、黒子のドラマーのひと、衣装の生地が薄いので、ライト浴びるとメガネ掛けた男性が叩いてることがハッキリ分かった(苦笑)。2人のルックスとドラマーの待遇(笑)、さらに昭和歌謡の影響受けたパンク・サウンドからGO!GO!7188を思い出した。
京阪GIRLの出番が終わると、ステージ上ではセット・チェンジが行なわれた。
元・ナンバーガールの田渕ひさ子(チャコ)さんが加入した新生bloodthirsty
butchers(以下、ブッチャーズ)目当ての観客も多いようだ。ステージに司会のマーティーさんが現れ、「京阪GIRLl、よかったじゃないですか!?」と、遠回しに彼女たちに冷たかった観客を批判(???)した後、「彼らの名前、日本語で紹介するほうが難しいね。英語だと『bloodthirsty
butchers』ですけど。『ブラッドサースティー・ブッチャーズ』です!」ときっちり日本語の発音で紹介(笑)。ステージに揃いのアロハシャツ着たブッチャーズの4人が登場。「bloodthirsty
butchers、アロハシャツで見参!」みたいなことを吉村さんは言ってました(笑)。吉村さんのマイク・スタンドにはいつもどおり歌詞が書かれたファイルが広げられた譜面台が据え付けられてた。注目のチャコさんは、ステージ中央でみんなの注目浴びながらギター弾いてて、アームを多用したプレイが印象深い。観客から「吉村ぁぁぁぁ〜!」と声が掛かった時、「はい」と吉村さんが素直に返事したのが、笑える。途中、吉村さんのギターがトラブったようで、曲の途中にギター交換する場面もあったものの、“八月”や、チャコさんもバック・コーラス入れた“lucky
man”まで、シューゲイザーにヘヴィーロックの要素を加えて深化させたような独自のサウンドを11曲くらい約1時間に亘って披露してくれた。ブッチャーズの音量に私の耳はすっかり殺られてました...。
ここでまたセットチェンジがあり、例によってチャイナさんがドラムセットのチェックしにステージに出て来た(笑)。セットチェンジが済んで、司会のマーティーがステージに現れた頃には時間は9時頃になっていた。マーティーさんが「少年ナイフ! 少年ナイフ!」とナイフ・コールするように観客を煽り、すぐさま会場中にナイフ・コールが響き渡ったところで場内に流れたのは、アルバム『712』収録の“少年ナイフ”。これをオープニングSEにしてステージに少年ナイフの山野姉妹と、サポート・ドラマーのチャイナ(西浦真奈)さんが登場。ライヴ1曲目は“Konnichiwa”。この曲が終わると、ヴォーカル/ギターの直子さんが「少年ナイフです。大阪から来ました」などとMC入れ、そして次の曲を紹介。「“Riding
On The
Rockert”〜!!!」 ただし、今回は英語じゃなくって日本語ヴァージョン。このナイフの代表曲にファンは大喜びでクラウド・サーフィンが早くも出現。今回のライヴのナイフの衣装は、懐かしの(『Let's
Knife』のジャケットでもお馴染みの)モンドリアンルック。ただし、昔と違うのは...昔は下はストッキングだったけど、今回はズボンってことだな(苦笑)。“A
Map
Master”を演った後、いつものように「方向音痴の曲。私のことですけどね。こっちに行ったつもりがあっちに行ってたり...」と曲の説明した直子さん、「同じく『Heavy
Songs』のアルバムに入ってる曲で、アッちゃんが歌います。“ホワットエバー”」と紹介。ベースの敦子さんがリード・ヴォーカルとったこの曲では、チャイナさんがフィル・インメチャクチャ入れてドラムを叩きまくる。せっかくのアッちゃん主役のこの曲で、主役を奪うようなド派手なドラミングはちょっとマズくない?(苦笑) この“ホワットエバー”の後、直子さんが「新しいアルバム『Candy
Rock』を出したんですけど、もう聴いてくれましたか?」などと新作の話題を出す。「聴いたよ!」、「当然だろ!」と口々に言うファンたち。ここで直子さんが「昔イギリスに居たレッド・ツェッペリンというバンドの曲に“Communication
Breakdown”っていうのがあるんですけど、それに引っ掛けて“マスコミュニケーション
ブレイクダウン”!」と曲紹介。新作『Candy
Rock』のアタマを飾るこの曲の後は、アルバムどおりの流れで“Messy
Room”を演奏。ここでまた直子さんがMC。少年ナイフがこの秋数年ぶりにアメリカとカナダを廻る海外ツア−に出ることをファンに報告。「次の曲は、アメリカとカナダをツアーで廻った時に見た広い平原をイメージして作りました」などと直子さんが言うと、ファンから「青春の想い出?」と茶々が入る(笑)。これに応えて、直子さん、青春とは誰にでもあるけど、あっという間やわ...みたいなこと喋った。直子さんの青春の想い出?(笑)の曲“ワンダーランド”は郷愁漂う曲調のため、ライヴ開始から暴れまくりの観客はクール・ダウン。次もアルバムどおりの流れで“セイウチ”。大好きな曲だけどCDどおりカルヴィンのシブいコーラスが入んないと、物足りない(笑)。次に演奏されたのは敦子さんがヴォーカルとる“クロスワード”。ライヴで聴くまでアッちゃんがヴォーカルって気付きませんでした(苦笑)。
メンバー紹介があった後、「ここで『動物ミニ特集』をやりたいと思います。最初の曲は随分久しぶりに演奏する曲で...」と直子さんが言うと、観客のひとりが「亀の子束子!!!」って叫ぶ。これに反応してチャイナさんが“亀の子束子のテーマ”のイントロを叩いてみせた(笑)。直子さんが言う「久しぶりに演奏する曲」とは“コンクリート・アニマルズ”で、私もライヴでコレ聴いたのは初めて。もう1曲“Bear
Up
Bison”を演って『動物ミニ特集』はお終い。「『動物ミニ特集』の次は、『食べ物』の歌を」ってことで“Sushi
Bar
Song”。♪sushi〜sushi〜sushi〜bar〜going〜to〜the〜sushi〜bar〜!...と歌うようにと直子さんから観客へ指令が出た。「最初は4回、真ン中2回、最後は4回。間違えないように」。ステージ奥のチャイナさんを見ると、ローディーの呼んで何かヒソヒソと話していて、なかなか演奏に入れない。これをみた直子さん、「只今、(寿司)ネタを仕入れてる最中のようです」。チャイナさんが演奏OKになったところで「どうやらネタが揃ったようです」とようやく“Sushi
Bar
Song”へ。“京阪GIRLのラブソング”と違って(←失礼)観客に知れ渡ってる曲だから間違える者も出ず、大いに盛り上がった。いつの間にか、チャイナさんの横には扇風機が置かれてる。「仕入れに手間取った寿司ネタ」とは扇風機かい?(笑)。“Sushi
Bar
Song”の後は“E.S.P.”。直子さんから「“バナナチップス”」と曲紹介があり、♪oh〜yeah〜!...とファンが盛り上がった後は、“Wild
Life”、“アーアーアー”と畳み掛け、最後は“オレンジの太陽”。この曲が終わると、チャイナさんは走るようにしてステージから去った。そんなに逃げるようにして去らなくても...(苦笑)。山野姉妹もステージを去ると、ファンはアンコール要求の手拍子を始めた。
ステージに再び現れたナイフ、“Twist
Barbie”1曲演っただけでアッサリとステージを去った。アレ? 勿論、他のファンもアンコールが1曲だけじゃ気が済まないので、すぐさま手拍子してまたナイフをステージに呼び戻す。直子さんが「ここで司会をやってくれたマーティーも呼びたいと思います」とマーティーをステージ招き入れた。マーティーもギターを構え、4人で演奏されたのは“Cobra
Versus
Mangoose”。この曲で爆発的にファンが盛り上がったところで、楽しい『712
day party』はこれでお開き。
いつもどおり楽しいナイフ・ワールドを体験出来たが、東京では客の数が多いため、押されたりして大変だった。ナイフのライヴでこれほど辛い思いをしたのは初めてだ(苦笑)。
【SET LIST】...'03.7.12
渋谷クラブ・クアトロ
. 少年ナイフ
1. Konnichiwa
2. ロケットにのって
3. A Map Master
4. ホワットエバー
5. マスコミュニケーション ブレイクダウン
6. Messy Room
7. ワンダーランド
8. セイウチ
9. クロスワード
10. Top Of The World (カーペンターズのカヴァー)
11. コンクリート・アニマルズ
12. Bear Up Bison
13. Sushi Bar Song
14. E.S.P.
15. バナナチップス
16. Wild Life
17. アーアーアー
18. オレンジの太陽
(encore 1)
1. Twist Barbie
(encore 2)
1. Cobra Versus Mangoose
SHONEN KNIFE live @ Naeba Ski Resort (FUJI ROCK FES.) '02.7.27
SHONEN KNIFE live @ Shinsaibashi Club Quattro '02.7.12
SHONEN KNIFE live @ Nagoya Fujigaoka Music Farm '01.12.24
SHONEN KNIFE live @ Shinsaibashi Club Quattro '01.7.12