BONNIE
PINKのデビュー15周年を記念する全国ツアー『Dear
Diary』を11月20日に名古屋・ボトムラインで観て来た。私がこのハコに来るのは1999年のスリーター・キニーのライヴん時以来。この時には2階のテーブル席で観てた。今回も2階のテーブル席でマッタリとBONNIEのライヴを観よう...と思ってたら、今回は2階席は封鎖されてる...。
開演予定時間の18時前には、1階のフロアにはギッシリ観客が詰まってた。18時きっかりに場内の灯りが消え、フロアに“Morning
Glory”のイントロが流れ始める。暗がりのなかバンド・メンバーが登場し、それぞれ持ち場に就く。最後に、白いシャツにパンツ姿でハットを被ったBONNIEが登場(BONNIEが後に語ったところによるとマジシャンを意識した衣装だそうだ)。曲がバンド・メンバーによる生演奏に切り替わり、そのままBONNIEが歌を乗せていく。バンド・メンバーは去年の『ONE』の時と変化はなく、ステージ向かって左からギターの八橋義幸、キーボードの奥野真哉、パーカッションのNanaN.、ベースの鈴木正人、ドラムの白根賢一...の順に位置してた。2曲目は“Cookie
Flavor”で、曲のアタマでバスケットを持ったBONNIEが「クッキー欲しいひと!?」などと訊いてクッキーを観客に投げ込んだ。ノリのイイこの曲ではBONNIEはマイクをスタンドから離し、マイクを持ってあちこち動き回りながら熱唱。この曲を歌い終わるとマイクをスタンドに固定し、月形タンバリンを持ったBONNIE、タンバリンをフリフリしながら“Hurricane”を歌った。“Hurricane”が終わると、観客に一旦挨拶したBONNIE、セミアコ(?)のギターを持ち、“Many
Moons
Ago”へ。あまりこの曲を聴き込んでいないたいため断言は出来ないが、不自然にBONNIEの歌が途切れた箇所があったような...? 曲が終わるとギターを交換したBONNIE、“
Here I
Am”を披露してからギター下ろし、M.C.タイムへ。まずは盛り上がる観客に「どうもありがとうございます〜!」と御礼を言ったBONNIE、この日に初優勝を決めたJリーグの名古屋グランパスエイトの話題を出し、「(名古屋)の街も盛り上がってるけど、この場所も負けずに盛り上がろう!」などと観客を煽る。ここで話題を変え、新作『Dear
Diary』の話に。「買ってくれたひと〜〜〜?」とBONNIEが観客に訊くと殆どの観客が手を挙げたけど、一部に手を挙げられない観客が居る。そういう観客にも「今はネット配信もあるし...」などと理解を示すBONNIE(苦笑)。勿論、新作買った観客には「このCDが売れない時代にどうもありがとう」的な感謝を忘れない。その新作『Dear
Diary』の初回限定盤にボーナス・ディスクとしてB-Side
Collectionを付けた話題となり、「B面の曲はなかなかライヴで演る機会も無いので、何曲か演ってみたいと思います」などとBONNIE。まずは、“Pump
It
Up!”。この曲は2008年のツアー・タイトルにもなった曲だから、BONNIEの言に反してライヴで聴いたことがあるファンは多いんじゃない?(苦笑) 私は初めてだケド。BONNIEの趣味を反映したダンス・チューンの“Pump
It
Up!”では、BONNIEの指示に合わせて観客が手拍子。この曲中に気付いたけど、いつの間にかBONNIEのアタマから手品師の帽子が消えてる。続いてのB面曲は“What
about me?”。私がこの曲をライヴで聴いたのは『Just
a Girl』のツアーん時以来だ。『B面特集』はここでお終い。奥野さんが弾き始め始めたビアノのイントロは、“Home
Sweet
Home”。この曲では鈴木さんはベースをスティックに交換。この曲が終わると、ギターの八橋さんを除くバンド・メンバーはステージを去った。
ファンから「(TV番組の)『グータンヌーボ』観たよ〜!」と声がかかると、「あの番組、オフレコのつもりで喋った話が放送でしっかり使われててビックリした」などとうろたえてみせたBONNIE、次に演る“Grow”について曲説明を始める。「前の『ONE』ってアルバムもいろんなところに行って録りましたが、今回のアルバムもいろいろなところで録りました。この曲は是非ジェイムス・ブライアンと仕事がしたいってことで、カナダに行って録音しました。この曲は『僕は君の瞳にも耳にも手足にも魂にもなれる』ということを歌ってます」などと熱く語ったところで、八橋さんのアコースティック・ギター一本をバックにこの曲を歌ったBONNIE。曲が終わると、ステージに鈴木さんが戻って来てスティックを構える。15年前のデビュー当時についての話題となり、「名前が『Bonnie
Pink』で、デビュー・アルバムが『Blue
Jam』で、髪の毛の色は『赤』(デビュー当時は赤じゃなかったんじゃない?)で、デビュ−・シングルは『オレンジ』なものだから、『いったい君は何がしたいんだ?』って当時は散々言われた」と語るBONNIE、続けて「クリスマス・ソングでデビューしたから、クリスマス・シーズンになるとデビューした時の頃を思い出します。そのデビュー曲のクリスマス・ソングをこの3人で演ります」などと話し、曲を演る前に八橋さんと鈴木さんを紹介。「三角関係ですね」などと苦笑いしたBONNIE、八橋さんと鈴木さんの3人編成でデビュー曲の“オレンジ”を披露。この曲が終わると残りのバンド・メンバーがステージに戻ってくると、「どうしよう、『愛しいひと』が増えたわ」ってな感じで、残りのメンバーをドラムの白根さん、キーボードの奥野さん、パーカッションのNaNan.ちゃんの順に紹介。『三角関係』からの悪ノリが止まらないBONNIE、NaNan.ちゃんとの関係を『レズ』と紹介し、NaNan.ちゃんはどー反応みせたらイイのは分からなくて戸惑ってた苦笑)。「15年前のデビュー曲を演りましたが、じゃあ、10年前は何をやってたかと言うと...。『男の子と女の子の友情』についての曲を作ってました」などと言い、その曲“Daisy”を披露。この曲の中盤ではバンド・メンバーを一人ずつ、それぞれのソロ演奏を交えながら改めて紹介した。次の曲は“カイト”で、いつの間にかBONNIEのアタマに『手品師の帽子』が戻ってる(苦笑)。“カイト”が終わると、白根さんがドラムをドコドコ叩き始める。「あ〜、“LOVE
IS
BUBBLE”のイントロだぁ〜〜〜」と思いながら聴いてると、BONNIEが「懐かしい曲、聴きたくない? 一緒に歌ってよ」などと言い、メドレー形式で昔の曲を演るとの説明。そのメドレーのトップ・バッターは勿論、“LOVE
IS BUBBLE”。曲が“Your
Butterfly”に変わるとリズムに合わせて観客が手拍子する。メドレーはさらに続き、“It's
gonna
rain!”へ。小道具の黒色の傘をステッキ代わりに持ちながらこの曲を歌ったBONNIE。古めの曲が続いた後には、アンコールの定番“Tonight,
the
Night”がこのメドレー枠に押し込まれて登場! 個人的にはライヴで毎回演るほどの曲ではないと思ってるけど、この曲をメドレー枠に押し込めるとはちょっと驚かされた。が、BONNIEがマイクスタンドのマイクに向かって♪君の胸で泣かない〜...とディレイを効かせながら歌い始めたものだから、もっと驚かされた! BONNIEの大ヒット曲“A
Perfect
Sky”までもがメドレー枠とは! もっとも、この曲のヒットからBONNIEに飛びついた聴衆たちが今もファンを続けてくれてるとは思えないし(ライヴの会場規模が小さくなってるし...苦笑)、昔からのファンはそんなに“A
Perfect
Sky”に固執はしないだろうから、この選択もアリなのかも...(苦笑)。昔の曲のメドレーが終わると、「ピカッ! ピカッ! 今のって恋? それをそのまま歌にしました」と次に演る曲の説明を始めたBONNIE。その説明は、まんま♪flash!〜flash!〜is
this love?〜である(笑)。この“Is This
Love?”を演る時、「みんなの歌声を持って帰りたい」とのBONNIEの意向により、♪flash!〜flash!〜is
this love?〜flash!〜flash!〜is this
love?〜のパートを観客みんなで大合唱した。この曲が終わると場内に“Private
Laughter”のイントロのS.E.が流れ始める。結果から言うと、BONNIEの近過去(?)の曲で(メドレーではなく)フルに演奏されたのはこの曲だけだった(苦笑)。BONNIEが「次が最後の曲になります」と言うと、「エ"エ"〜〜〜ッ!!!」っと観客から声が上がる。ここでBONNIEが「今回のアルバムのなかで一番大切に思ってる、アルバムの一番最後に入ってる曲を演ります」などと話し始める。「え? “ナミナミ”が一番大切なの?」と不思議に思ってると、話してるBONNIE自身もおかしいと気付いたようで、「アルバムの一番最後の曲の前に入ってる曲」と修正(苦笑)。最後にその『大切な曲』“流れ星”を披露し、BONNIEたちは一旦ステージを去った。
ファンからアンコール要求のクラップが起こると、ツアー・グッズに着替えたバンド・メンバーたちが『カニ歩き』でステージに再登場。電子ピアノに就いたBONNIEが「これまでライヴではバンド演奏で一度も演ったことの無い曲を、この素晴らしい仲間たちと一緒に演ります」などと話し、“Evil
and Flowers”を披露。レアな“Evil and
Flowers”のバンド・ヴァージョンの後は、BONNIEのデビュー15周年記念映画がここ名古屋でも公開される話をし、映画の宣伝を始めたものの、肝心の映画館の名前が出てこないBONNIE、マネージャーの力を借りて『ミリオン座』で公開になることを観客にアピール。さらには小道具の傘について、「せっかくスタッフが作ってくれたのに全然使わなかった。これダイアモンドがこんなに埋め込んであるのよ」とBONNIEが言うと、どよめく観客。その反応をみて「そんなワケないでしょ。あなたたちがライヴの帰りにCDを1人50枚ずつ買ってくれれば、1つくらいは本物のダイヤモンドになるかもしれないケド」などとBONNIE(苦笑)。アンコール2曲目として“ナミナミ”を演った後、「バンドのみんなの声も聞きたいでしょう?」ってことでバンド・メンバーひとりひとりに「ブスバスガイドバスガス爆発」などの早口言葉をやらせたBONNIE。早口言葉で場内が盛り上がったところで、初めてBONNIEが自分で書いた記念すべき曲を演るってことで、“Heaven's
Kitchen”を最後に披露。ファンが腕を振り上げながら♪heaven's
kitchen〜heaven's
kitchen〜...と大合唱し、観客とBONNIEたちがひとつになった後、この日のライヴは終了となった。
今回のツアー、新作『Dear
Diary』に伴うものという側面のほか、デビュー15周年記念のツアーって側面もあり、2つを両立させるため昔の主要曲をメドレー枠に詰め込むなどのムリもあった。新作ツアーと15周年ツアーに分けたほうがスッキリしたんじゃない?
【SET LIST】...'10.11.20
名古屋・ボトムライン
1. Morning Glory
2. Cookie Flavor
3. Hurricane
4. Many Moons Ago
5. Here I Am
6. Pump It Up!
7. What about me?
8. Home Sweet Home
9. Grow
10. オレンジ
11. Daisy
12. カイト
13. Medley (“LOVE IS BUBBLE”〜“Your Butterfly”〜“ It's gonna
rain!”〜“Tonight, the Night”〜“A Perfect Sky”)
14. Is This Love?
15. Private Laughter
16. 流れ星
(encore)
1. Evil and Flowers
2. ナミナミ
3. Heaven's Kitchen
BONNIE PINK live @ Kanazawa City Bunka Hall '07.9.14
BONNIE PINK live @ Niigata Lots '06.9.18
BONNIE PINK live @ Iskikawaken Bunkyou Kaikan '05.10.28
BONNIE PINK live @ Namba Hatch '03.3.29
BONNIE PINK live @ Osaka Sangyo University '02.11.3
Bonnie Link (BONNIE PINK fan club) 1st meeting '01.12.26
BONNIE PINK live @ Kanazawa AZ Hall '01.12.5
Bonnie Pink live @ Shibuya Koukaidou '00.8.26
Bonnie Pink live @ Niigata Phase '00.7.27