ヒロくんのLIVE REPORT '14 PART 5 FUJI ROCK FESTIVAL'14

 今回の『フジ・ロック』は開催直前まで行くか行かないか大いに迷った。しか〜し、マニックスを観たいのと、フィーダーのグラント・ニコラスがソロとして出演するというので、直前の水曜日(7月23日)にチケットを購入。18回目の『フジ・ロック』参戦となった。
 深夜のドライヴ疲れから、グッズ購入後は『GREEN STAGE』前のフィールド後方の林のなかで昼寝してた。その間に、ザ・ヘヴィーやウルフルズ(“ガッツだぜ!!”とか“バンザイ 〜好きでよかった〜”などのヒット曲演った)、さらには、結成31年目にして初来日だというザ・ウォーターボーイズ(私が唯一聴いてるアルバム『ドリーム・ハーダー』から“Glastonbury Song”演ってくれた〜♪)が演奏してた。

【GRANT NICHOLAS】...RED MARQUEE
 ザ・ウォーターボーイズの演奏が終わってから、『RED MARQUEE』のほうへグラント・ニコラス観に移動。朝10時前からずっと陣取ってた場所を引き払う。トイレに行ったりして時間をロスしたせいで、『RED MARQUEE』への到着は意外に時間がかかり、私が『RED MARQUEE』の中に陣取った頃には、すでに開演前だった。落ち着く前にステージ前の灯りが消え、ステージ前に陣取るファンたちが拍手を送る。ステージ向って左側の袖からバック・バンドのメンバー3人と、グラントが登場。フィーダーのフロントマンとして幾度もその姿を観てるグランドは、無精ヒゲを生やし、これまで観たいつよりも小汚い格好。オープニング曲は、たった3日前に日本盤がリリースされたばかりのソロ・アルバム『ヨークタウン・ハイツ』の13曲目に収録されてる“Counting Steps”。ステージにはヴォーカル兼アコースティック・ギターのグラントの右隣に、キーボード兼ベース兼バック・ヴォーカル、ドラマー、キーボードの3人のメンバーがほぼ横一列に陣取る。曲が終わり、グラントが観客に挨拶すると、ソロ作から“Safe In Place...”とアルバムのトップを飾る“Soul Mates”を演奏。エレクトリックなロック・サウンドのフィーダーの音と比べると、アコースティックな感触が強いソロ作の雰囲気をそのまま持ち込んだライヴ。決して熱く盛り上がれるようなタイプの曲じゃないので、観客の反応も「それなり」だ。早くもメンバー紹介を済ませたグラント、「ソロ・アルバムからのシングル曲だ」ってな感じで、ソロ作収録曲のなかではポップでキャッチーな部類に入る“Time Stood Still”を紹介。ステージ向って一番左のキーボーディストはこの曲では鉄琴(らしきモノ)を演奏してる。アルバムではもっとロック色が濃かったハズが、アコースティックな感触とヴォーカル・ハーモニーを聴かせるような感じで演奏してしまったので、客の盛り上がりもイマイチ。この曲はもっと盛り上がってもよかった! 曲が終わると、「コンニチワ〜!」と日本語で挨拶するグラント。静かな“Tall Trees”を披露した後、これから演奏する曲“Joan of Arc”を曲紹介。観客がこの曲を静かに聴き入ってくれたのが嬉しかったのか、曲が終わると「ドウモ!」と日本語で御礼を言ったグラント、次に“Good Fortune Lies Ahead”を演り始める。ステージ向って一番左のキーボーディストはこの曲では鉄琴(らしきモノ)を演奏してる。この曲を演り終えると、「“Hitori”!」と曲紹介。『ひとり』と日本語のタイトルが付けられたこの曲では、グラントの隣のキーボーディストはベースを弾いた(結局、彼がベースを弾いたのはこの曲だけだった)。“Silent In Space”の後、場内が曲に合わせて手拍子した“Vampires”を演奏すると、カメラを持ち出したグラント、会場に集まったみんなの姿を写真に撮ると、「今日はどうもありがとう、フジ・ロック」ってな感じで観客に御礼を言い、「トム・ペティの曲だ」という感じで曲紹介し、最後にトム・ペティのカヴァー“Learning To Fly”を演奏。曲に合わせて観客が手拍子をするなか、ステージ向って一番左のキーボーディストはこの曲でも鉄琴を弾き、中盤ではハーモニカも吹いた。曲が終わると「ジャアネ!」と日本語で挨拶してから、グラントはステージを去った。
 アコースティックなソロ作の内容に合わせ、穏やかで内省的な演奏。曲が曲だけに観客の反応が鈍かったのは仕方無いとしても、隣の『GREEN STAGE』のトラヴィス観に行く(たぶん)観客の流出を招いたのは...(苦笑)。それでも、フィーダーの曲を演ればもっともっと盛り上がるのが分かってても演らなかったグラントは、偉い! それでも、ソロ作収録曲のなかには、“Hope”など演ればもっと盛り上がったと思うのになぁ〜。リリース直後で熱心なファン以外への浸透が無かったせいなのかなぁ〜。
フィーダー初来日時からずっと応援してる身としては、残念!
【SET LIST】...'14.7.26 苗場スキー場
1. Counting Steps
2. Safe In Place...
3. Soul Mates
4. Time Stood Still
5. Tall Trees
6. Joan of Arc
7. Good Fortune Lies Ahead
8. Hitori
9. Silent In Space
10. Vampires
11. Learning To Fly (トム・ペティのカヴァー)

【Gotch】...RED MARQUEE
 グラント・ニコラスの出番が終わった後も『RED MARQUEE』に居残り、ASIAN KUNG-FU GENERATION(以下、アジカン)のリーダーで、ヴォーカル兼ギター担当の「Gotch」こと後藤正文のソロ・プロジェクトの演奏が始まるのを待つ。グラントの時よりも女性比率が上がり、平均年齢が下がった印象。開演時間になり、ステージの上にバンドの面々が姿を現す。最後に、それまでステージに現れたメンバーたちよりも一段背が低いGotch登場(苦笑)。アルバムジャケットのとおり黒いハットを被り、黒いスーツを着たGotch、アルバム・ジャケットと違うのは、ジャケットの下に「CANユT BE YOUNG FOREVER」と黒文字がプリントされた白いTシャツを着てること。他のバンド・メンバーたちも全員このTシャツをジャケットに下に着込んでいる。オープニング曲は、“Humanoid Girl”。バンド・メンバーは、ステージ向って左からギター、キーボード、パーカッションの女性、ドラム、ベース、ギターの6人。ドラムの他に、主にフロアタムを叩いたりタンバリンを振ったりする女性パーカッショニストが居るのが特徴的。レイモンド・チャンドラーの有名小説と同じタイトルの“The Long Goodbye”を演ると、Gotchが「Gotchバンドです」などとM.C.。このM.C.の間にステージ向って左側のギタリストは上着を脱いで、次のアルバムタイトル曲の“Can't Be Forever Young”ではハーモニカを吹き、女性パーカッショニストは頭の上で手拍子しながらステージ上を飛び跳ね、多くの観客も一緒に手拍子して飛び跳ね、実に楽しそう(笑)。「“Stray Cats in the Rain”」とGotchが曲紹介して始まった“Stray Cats in the Rain”では、その女性パーカッショニストがギタリストに代わりハーモニカを担当。ドラムやベースのひとは担当楽器は変わらなかったけど、他のメンバーは臨機応変に担当楽器が変わってた。Gotchがファルセットを駆使して歌う“Aspirin”をプレイすると、メンバー紹介。ステージ向って右側の2人のギターの佐藤 亮さん、ベースの戸川琢磨さんを紹介すると、ステージ向って左側の2人のギターのTurntable Filmsの井上陽介さん、キーボードのthe chef cooks meの下村亮介さんを紹介したGotch、最後にパーカッショニストのYeYeさんとドラムのmabanuaを紹介すると、「バック・ステージでグラントに会ったら、ライヴが盛り上がらなくてショボンとしてたぞ、もっと盛り上がってやれよ〜」ってな感じで観客を叱るGotch(苦笑)。
 ここで、“Blackbird Sings at Night”を演ると、アルバムのアタマに収録されてる曲“Wonderland”で場内大いに盛り上がる。ここで、M.C.タイム。Gotchが初めて観に行った
'98年の『フジ・ロック』の衝撃を語り、この時から『フジ・ロック』に出ることが音楽活動をする上での目標になった。アジカンとして『フジ・ロック』で演奏することが出来るようになってからは、『フジ・ロック』に呼ばれるアーティストであり続けることが目標になったとのこと。アジカンでも何度か『フジ・ロック』に呼ばれ、今回ソロとしても『フジ・ロック』で演奏することが出来て、とても光栄に思ってるとのことだった。『フジ・ロック』への熱い想いを語った後、“Lost”、“Nervous Breakdown”、そして、ウィルコのカヴァー曲の“A Shot in the Arm”(アルバム『サマーティース』収録)を披露。ウィルコの“A Shot in the Arm”は走馬灯がグルグル廻るようなキーボード・リフがもの凄く印象的だった。凄いモノを聴かせてもらいました。曲が終わると、ウィルコのカヴァーを演ったことを観客に説明し、「今日はありがとうございました。『フジ・ロック』最後まで楽しんで行って下さい」などと観客に声をかけ、最後に“A Girl in Love”を披露。Gotchと仲間たちはステージ上で1列に並んで観客にお辞儀してった。
 Gotchとその仲間たちが楽しそうに和気あいあいで演奏してたのが、印象的だった。『NANO MUGEN FES』を通じて交流があるグラントが同じステージで演奏したばかりだったから、グラントの飛び入り参加を期待してたけど、残念ながら、無かった(苦笑)。
【SET LIST】...'14.7.26 苗場スキー場
1. Humanoid Girl
2. The Long Goodbye
3. Can't Be Forever Young
4. Stray Cats in the Rain
5. Aspirin
6. Blackbird Sings at Night
7. Wonderland
8. Lost
9. Nervous Breakdown
10. A Shot in the Arm (ウィルコのカヴァー)
11. A Girl in Love

【DAMON ALBARN】...GREEN STAGE
 元・ブラー〜ゴリラズのデーモン・アルバーンのライヴを観に、『GREEN STAGE』へと移動。私がデーモンのライヴを観るのは、
1999年の『フジ・ロック』でブラーを観た時以来だから、15年振り(苦笑)。『GREEN STAGE』前の芝生のところで開演を待ってるうちに、どんどん陽は暮れ、周囲はどんどん暗くなっていく。開演予定時間の19:20を廻ると、ステージにデーモン・アルバーン御一行が登場。デーモンは白いジャケットに白のパンツ姿。オープニング曲は実質的なソロ・デビュー作の『エヴリデイ・ロボッツ』からの“Lonely Press Play”。バンドメンバーは、ギター、ベース、ドラム、キーボードのシンプルな編成。リズム隊の2人は黒人だ。マイクを持って歌いながらステージ上を右往左往するデーモン、早速観客からの喝采を浴びてた。歌い終わると、ステージ中央に設置されたエレクトリック・ピアノに就いたデーモン。続く曲は、アルバム・タイトル曲の“Everyday Robots”だ。この曲が終わると、今度は鍵盤ハーモニカ(ピアニカ)を手したデーモン。ピアニカを吹いて演奏したイントロは...ゴリラズの“Tomorrow Comes Today”! さらにゴリラズの“Slow Country”を披露したデーモン、楽器を演奏しない時はず〜〜〜っとステージ上を歩き廻ってたけど、この曲ではステージから降りて、ステージ最前列に陣取る熱心なファンたちに身を乗り出し、握手するなど交流をはかろうとする。お蔭でステージ前は大騒ぎ。次の曲もゴリラズの“Kids With Guns”。曲の途中で白の上着を脱いで、青系統のしましまの半袖シャツ姿になったデーモン、ギターを構えて、かき鳴らす。半袖からはタトゥが覗く。ブラー〜デーモンって優等生なイメージしか無いから、違和感ばんばんだった。“Kids With Guns”が終わると、ギターを降ろし、ザ・グッド、ザ・バッド・アンド・ザ・クィーンの“Three Changes”。このファンキーなロック・チューンでは黒人リズム隊が実にイイ味出してた。ステージ上を何往復も駆けずり廻ってるためか「too hot!」と言うデーモン、「そりゃあ、確かに暑いだろな」と納得して観てると、チルアウトのためか、アコースティック・ギターを構えるデーモン。曲は『エヴリデイ・ロボッツ』から“Hostiles”。この曲が終わると、今度は再びピアノに就いたデーモン。「僕は1991年から何度も日本に来てるけど、その度にたくさん写真を撮ってるんだよね」などと前フリM.C.してから演奏したのは、“Photographs (You Are Taking Now)”。次の曲でもデーモンはピアノに就き、ザ・グッド、ザ・バッド・アンド・ザ・クィーンの“Kingdom Of Doom”を演奏。続いて披露された“Hollow Ponds”でもデーモンはピアノを弾いたけど、いつの間にかステージ上にはトランペットを吹いているオッサンが居る。え? バンド・メンバーは4人だけじゃなかったの?...と思ってると、次のゴリラズの曲“El Manana”ではバック・コーラス隊が登場(女性を中心に、少なくとも6人)。デーモンはまたもやステージから降りて、ステージ前のファンたちと交流(苦笑)。曲のエンディングでは、コーラス隊と綺麗なハーモニーで締めた。「ブラーの曲を演ろうか」と言って、ピアノを弾き歌い始めたデーモン。曲は“End Of A Century”で、ファンからは悲鳴のような歓声が上がる。この曲はデーモンのピアノと、トランペットのオッサンと2人で演奏された。この曲が終わると、ペットボトルの水をステージ前のファンたちにかけまくるデーモン。ブラーの曲をもう1曲(“All Your Life”)演ると、デーモンが鍵盤ハーモニカでファンに耳馴染みの旋律を奏で始める。ゴリラズの“Clint Eastwood”のイントロだ。これにファンが大歓声で反応し、凄い盛り上がり。ゲストとして日本人ラッパーも登場。いったい何人連れて来てるんだぁ〜? 「Are you feel love?」と観客に訊いたデーモン、ギターを構えて“Mr Tembo”へ。先ほどのコーラス隊が登場し、息のあったハーモニーを聴かせる。この曲ではベースのひとはバンジョー弾いてたようだ。「Love you very much〜!」と観客に御礼を言ったデーモン、最後に“Heavy Seas Of Love”を披露し、この曲でもコーラス隊と息のあったハーモニーを聴かせる。曲が終わると、メンバー全員横一列に並び、肩組んで観客に深々と御辞儀。デーモンは観客に合掌してみせ、謝意を表していた。こうしてデーモン一座の皆さんはステージを去って行った。
  ブラーの有名曲(“Girls & Boys”とか“Song 2”)を期待してた観客も周囲に居たけど、あくまでもデーモンのソロなんだから、これはこれでよかったのではないでしょうか?(笑)
【SET LIST】...'14.7.26 苗場スキー場
1. Lonely Press Play
2. Everyday Robots
3. Tomorrow Comes Today (ゴリラズの曲)
4. Slow Country (ゴリラズの曲)
5. Kids With Guns (ゴリラズの曲)
6. Three Changes (ザ・グッド、ザ・バッド・アンド・ザ・クィーンの曲)
7. Hostiles
8. Photographs (You Are Taking Now)
9. Kingdom Of Doom (ザ・グッド、ザ・バッド・アンド・ザ・クィーンの曲)
10. Hollow Ponds
11. El Manana (ゴリラズの曲)
12. End Of A Century (ブラーの曲)
13. All Your Life (ブラーの曲)
14. Clint Eastwood (ゴリラズの曲)
15. Mr. Tembo
16. Heavy Seas Of Love

【MANIC STREET PREACHERS】...WHITE STAGE
 デーモン・アルバーンを観終わってから、すぐさまマニックスを観に『WHITE STAGE』へ移動。マニックスを目当てに『フジ・ロック』に来てるというのに、万一入場制限があったりして観られなかったらいったい何しに来たのか分からない。『WHITE STAGE』ではまだビッフィ・クライロが演奏中。彼らの演奏が終わったところで、ステージ前に移動し、ステージ前3列目くらいでマニックスの登場を待つ。ステージ上ではセットチェンジが行われている。ちょうどドラムセットが置き換えられるのを観てたけど、ビッフィ・クライロのベン・ジョンストンのバスドラムのヘッドにはバンド・ロゴが記されてたけど、入れ替わりでセットされたショーン・ムーアのバスドラにはメーカーのロゴだけ。ステージ奥には最新作『フュチャロロジー<未来派宣言>』のジャケットをあしらったバック・ドロップが吊り下げられ、ニッキー側(ステージ向って右側)のアンプには御馴染みのウェールズの国旗が2枚飾られてる。私がマニックスのライヴを観るのは、
2005年の『ライフブラッド』のツアーの時以来9年振り。『フジ・ロック』でとなると、13年振りだ。
 開演予定時間を数分過ぎた頃、オープニングS.E.とファンの手拍子に乗り、マニックスの3人(とサポート・メンバーの2人)がステージに登場。船員のような白い衣装を着た大柄なニッキー・ワイアー、黒いスーツの上下に黒ネクタイまで締めたジェームズ・ディーン・ブラッドフィールド...白と黒の対照が面白い。ジャ〜〜〜ン!と音出ししてから、ショーンのスティック・カウントで演奏が始まった曲は、いきなり“Motorcycle Emptiness”(邦題は“享楽都市の孤独”)!!! ファンの多くは狂喜乱舞し、いきなり大合唱しながら飛び跳ね、初っ端から興奮状態に。ジェームズもステージの上をあっちこっち激しく動き廻る。ステージにはマニックスの3人の他、ギターとキーボードのサポートメンバーが居る。次の曲は、カーディガンズのニーナがゲスト参加してた“Your Love Alone Is Not Enough”。当然ながらニーナは居ないので、彼女のパートもジェームズが歌う。曲が終わると、「フジ・ロック〜!」などとファンに挨拶してから、「新作からの曲だ。“Walk Me To The Bridge”!」ってな感じで曲紹介。“橋まで連れていってくれ”という邦題が付けられたこの曲を演奏すると、続いて、ファンに耳馴染みのイントロS.E.が流れる。“You Stole The Sun From My Heart”だ。この曲でもファンは大合唱し、曲に合わせてタテノリする。ファンが大いに盛り上がったところで、火に油を注ぐ感じで“Everything Must Go”。この曲でもファンは大合唱。曲が終わると、ジェームズが「『ジェネレーション・テロリスト』からの曲だ」と曲紹介。いったいどの曲を演るのか、ファンの期待がいやが上にも高まったところでジェームズが紹介したのは、「“Suicide Is Painless”」...。今流通してるリイシュー盤はともかく、この曲、オリジナルの『ジェネレーション・テロリスト』には入っていないじゃん!...とツッコミたくなったけど、私が好きな曲であり、文句は無い(苦笑)。この曲が彼らのオリジナルではなく、カヴァーだということが残念なくらい彼らに合った曲だと思う。特に、後半テンポが上がるところがカッコイイ。ライヴでこの曲を歌う時に高音部をフェイクすることも多いジェームズだけど、今回は比較的しっかり歌ってたと思う。新作からの“Let's Go To War”(邦題は“戦う時が来た”)を披露し、ニッキーがM.C.。「俺たちのシングルで初めて日本語が使われてる曲」(という意味だったら、“Tsunami”のほうが先だけど...苦笑)といった感じで曲紹介。ここで演奏されたのは、“Ocean Spray”。「目、とってもきれいですね。とてもきれいな目をしてます」のS.E.は今回は入らなかった(笑)。ジェームズが曲紹介。「次の曲は、“PCP”」。これを聴いてファンが歓声を上げる。『ホーリー・バイブル』からの曲は数曲ナマで聴いてるけど、この曲をライヴで聴くのは今回が初めてだ。ストレートなパンク・チューンであり、多くのファンがノリノリになった“PCP”の後は、新作からの“Europa Geht Durch Mich”(邦題は“ヨーロッパが僕を通っていく”)。アルバムではゲスト・ヴォーカルにドイツの女優、ニーナ・ホスを起用してるけど、ライヴでも彼女のヴォーカルをサンプリングかシーケンスしてかは知らないけど、再現してた。実験的な“Europa〜”で幾分観客が引き気味になったかもしれないけど、次の曲は“A Design For Life”。会場のヴォルテージは一気に上がる。ここでまた熱心なファンが大合唱。肩車されてウェールズの旗を振るファンが居たんだけど、黒人セキュリティに目を付けられ、肩車から下りるように指示されてたけど、興奮状態にあったのか全く気付かず、ウェールズの旗を振り続けてた(苦笑)。
 ステージ上からジェームズ以外全員が一旦引き上げ、上着を脱いだジェームズだけがステージに残る(あんなに激しくアクションしながら、よくもここまで上着を着てたもんだ...苦笑)。ジェームズだけのアコギ弾き語りコーナー。1曲目は、な、なんと、“Stay Beautiful”! この曲が演奏されて嬉しかった反面、ちゃんとバンド演奏で聴きたかったという意味では残念でもあった(苦笑)。概して、観客の反応は好意的だった。「日本のファンだけに、特別に」などとジェームズが語ってから演奏したのは、“The Everlasting”。この曲の原型をみてるようで、実に興味深かった。
 ジェームズの弾き語りコーナーは、2曲でお終い。ステージ袖に引っ込んでた他のメンバーたちが戻って来た。ニッキーは今度は黒が基調の衣装に着替えており、上着を脱いで白シャツ姿になったジェームズとは、やはり白黒対照的なまま(苦笑)。ここで、ニッキーが曲紹介。「“Revol”!」。これまら『ホーリー・バイブル』の曲だけど、これもライヴで聴くのは初めてだ。♪revol〜revol〜とファンが大合唱した“Revol”に続き、“Tsunami”がプレイされる。東日本大震災からまだ3年しか経ってないし、この曲は日本じゃ演奏しないんじゃないかと思ってたけど、杞憂だった(苦笑)。曲が終わるとニッキーがスピーチを始め、これを寸断する形でジェームズが叫ぶ「“You Love Us”〜!!!」 この曲にはファンは大興奮。♪you love us〜you love us〜の大合唱となった。続く、『ボスト・カード・フロム・ザ・ヤングマン』からの“(It's Not War) Just The End Of Love”では、観客が曲に合わせて手拍子する。曲が終わると、ジェームズがメンバー紹介。まずは、ニッキーを「Nicholas Allen Wire」と紹介し、続いてドラムのショーンを紹介。ここからは新作のタイトル曲“Futurology”(邦題は“未来派宣言”)、前作からの“Show Me The Wonder”...と、最近の曲が続く。サポート・メンバーの紹介をしてから、「今日はどうもありがとう。最後の曲だ」とジェームズが観客に御礼を言って、イントロを弾いた曲は“If You Tolerate This Your Children Will Be Next”だ。最後にこの曲でファンが大合唱になったところで、マニックスの3人はステージを去った。久しぶりのマニックスのライヴのため、彼らがアンコールを演らないバンドだってことをすっかり忘れており、しばらくアンコール要求の手拍子をしてしまった(苦笑)。だって、“Motown Junk”とか“The Masses Against The Classes”とか演ってないんだもん...(苦笑)。司会が登場し、開演を宣言したので、仕方無く『WHITE STAGE』を後にし、シャトルバス乗り場へ急いだ。
【SET LIST】...'14.7.26 苗場スキー場
1. Motorcycle Emptiness
2. Your Love Alone Is Not Enough
3. Walk Me To The Bridge
4. You Stole The Sun From My Heart
5. Everything Must Go
6. Suicide Is Painless
7. Let's Go To War
8. Ocean Spray
9. PCP
10. Europa Geht Durch Mich
11. A Design For Life
12. Stay Beautiful
13. The Everlasting
14. Revol
15. Tsunami
16. You Love Us
17. (It's Not War) Just The End Of Love
18. Futurology
19. Show Me The Wonder
20. If You Tolerate This Your Children Will Be Next

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '13.7.28

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '12.7.27

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '11.7.31

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '10.7.30

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '09.7.24

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '08.7.25

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '07.7.28

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '06.7.28

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '05.7.30

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '04.7.30〜8.1

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '03.7.27

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '02.7.27

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '01.7.27〜28

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '00.7.30

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '99.7.30〜8.1

FUJI ROCK FESTIVAL @ Tokyo Bayside Square '98.8.1

FUJI ROCK FESTIVAL @ Tenjinzan Ski Resort '97.7.26

INDEX