ヒロくんのLIVE REPORT '15 PART 8 FUJI ROCK FESTIVAL '15

<the telephones>...GREEN STAGE
 キャットフィッシュ・アンド・ザ・ボトルメンのメンバー急病による代役で急遽『GREEN STAGE』で演奏することが決まったthe telephones。ちょうど結成10周年の今年限りでの活動停止とニュー・アルバム『Bye Bye Hello』リリースのタイミングで、巡り合わせがよいとしか言いようが無い(苦笑)。彼らの『フジ・ロック』出演は2年前の『WHITE STAGE』での演奏以来。ステージ奥には10th Anniversaryのバックドロップが垂れ下がってる。“happiness, happiness, happiness”のB.G.M.に乗って、あの時と同じように石毛(vo., g., key)は赤、岡本(key)は青、松本(ds.)は黒のアフロのカツラを被って登場。2年前は銀髪アフロのカツラだった涼平(b.)のみ、今回は蛍光イエローのアフロのカツラに変わってる。♪everybody clap your hands〜という歌詞に合わせた観客の手拍子に迎えられながらそれぞれの持ち場に就くと、「フジ・ロ〜〜〜ック!」と石毛が第一声を放つ。4人ともアフロのカツラをさっさと投げ捨て、石毛に至っては唇型のサングラスをアッケなく外してしまう。「GREEN STAGE〜! GREEN STAGE〜!」とハイトーンでシャウトする石毛、「今日は天気がいいから、太陽をミラーボールにして、苗場を、ディスコにしようぜ〜!」と観客を煽る。「come on, Fuji Rock!」と石毛がシャウトしてから演奏が始まったオープニング曲は“Keep Your DISCO!!!”。ステージ中央に陣取るヴォーカル兼ギターの石毛はどっかの国の民族衣装のような服を来てハイ・トーンで歌い、右隣では涼平がいつものように蝶ネクタイに長袖シャツ+ベスト姿でベースを弾いてる。ステージ奥では黒系のTシャツ姿の松本誠治がドラムを叩き、石毛の左ではラメ入りのTシャツ着た「危険人物」の岡本がキーボードを弾いてて、しきりにTVカメラに向かって挑発ポーズを取る。この岡本の様子は、ステージ両脇に設置された巨大液晶モニターにて生中継されてた(苦笑)。曲が終わると、「踊ろうぜ、もっと!」と観客を煽る石毛。次の曲は“D.E.N.W.A”。この曲では♪D.E.N.W.A〜D.E.N.W.A〜!とファンは大合唱。続くは昔からのライヴの定番の“HABANERO”。岡本は曲の途中でカウベルを叩き始め、ファンも岡本の叩き出すリズムに合わせながら、手拍子する。次の曲も岡本のカウベルで始まる“Baby, Baby, Baby”。曲の途中で岡本はステージを降り、ステージ最前列の観客のなかに入ってく。ここまでなら他のアーティストもやったことがあることだけど、岡本はそのまま『GREEN STAGE』のフィールドを走り続け、ず〜〜〜っと奥の森のほうまで行ってしまった。これにはみんな唖然(苦笑)。曲が終わると、石毛がM.C.。「ここはホントに『GREEN STAGE』なのか?」と観客に問いかけ、歓声を引き出すと、「キャットフィッシュ・アンド・ザ・ボトルメンのピンチヒッターとしてやって来たthe telephonesです!」と自己紹介し、「僕らも(『GREEN STAGE』出演を)聞いたのが、発表される前日とか前々日で、ホントだったら今頃東京に帰ってたハズだったんですけど、でも、苗場に居るんですよね! これは運命としか言いようがない」などと語ると、観客から歓声が上がる。石毛の長いM.C.の間に、岡本はステージに戻ってる(苦笑)。「僕らはバンド組んだ時からの夢が『GREEN STAGE』に立つこと。『立ったら解散だね』って言ってたんですよ。そしたら(活動休止で)解散はじゃないんだけど、まさかの展開で『GREEN STAGE』に居ます」と言ってから、『SMASH』を含めた関係者と、観に来てくれた観客への感謝の意を示した石毛、7月22日にリリースしたばかりの新作から、「苗場に会うと思うから、自由に楽しんでやってください。“Amber Romance”」と曲紹介。曲が終わると、アルバムどおりの流れで“Something Good”。石毛が「“kiss me, love me, kiss me”」と曲紹介してから、“kiss me, 〜”へ。この曲が終わると、岡本がM.C.。「そっち側(観客側)から何回かこっち(ステージ)を観てるけどさ、『GREEN STAGE』、ここね、立ってみるとね、ぜ〜んぜん違うんだよね。日本の音楽やってるひとの夢が、ここにあるような気がする。あるよね?」と、観客に同意を求める岡本に、観客が賛意を示すと「だからさ、こっちへ、おいで」(笑)。「勝手に不法侵入じゃなくて、みんな音楽演りたかったら、演ってね。オレでも出来るから!」と続けた後、先ほど『GREEN STAGE』のず〜〜っと先の森のほうまで走って行って息切れしてた岡本に、イスを貸して休ませたり、水をくれたりタオルを差し出してくれたりした優しい観客が居たことに話した岡本が「後ろの皆さんに、拍手を」と言うと、みんな拍手してた(笑)。「今度はキャットフィッシュと一緒に『GRREN STAGE』で演りたいね」と岡本がM.C.を締めたところで、「もっと熱くなろうか、みんな。みんなが苗場で♪ウォーウォ〜大合唱してくれるっていう夢、叶えてくれ〜〜〜! “I Hate DISCOOOOOOO!!!”」と石毛がシャウトし、“I Hate DISCOOOOOOO!!!”へ。勿論、観客は♪ウォーウォ〜ウォ〜ウォ〜ウォ〜ウォー...と合唱し、石毛の夢は叶った(苦笑)。曲が終わると、そのまま次の曲へなだれ込む。石毛が「“Urban Disco”〜〜〜!!!」とシャウトする。“Urban Disco”が終わると、「今ここで自由に踊ろう」などと岡本が観客を煽り、“Don't Stop The Move, Keep On Dancing!!!”へ。この曲が終わると、「もっとサルのようにさ、サルのように踊ろうぜ〜〜〜! “Monkey Discooooooo”」と石毛がシャウトし、“Monkey Discooooooo”へ。♪1〜2〜3〜4〜3〜2〜1〜0〜....とファンが合唱し、大いに踊りまくる。いつの間にか、岡本がTシャツ脱いで上半身裸になってる(苦笑)。曲が終わると、石毛が「みんな、俺たちはもっとみんなとひとつになりたい」と言い出し、「いっしょに『disco』って言葉を叫べばひとつになれるって分かったから、いっしょに『disco』って叫ぼうぜ!」ってことで、石毛たちと観客とで「we are」「disco〜!」とコール&レスポンスをして「ひとつ」になったところで、最後に「『愛』と『ディスコ』をみんなに贈るぜ〜!」と石毛がシャウトし、“Love & DISCO”へ。“Love & DISCO”で大いに盛り上がって最後に♪love & disco〜!と石毛かシャウトして曲が終わると、「今日はもうこれしか言えない、ホントにありがとう〜〜〜!!!」と石毛が観客に御礼を言い、涼平、松本、岡本、そして自分自身の順にメンバー紹介して、観客の拍手を浴びながらステージを去った。
【SET LIST】...'15.7.26 苗場スキー場
1. Keep Your DISCO!!!
2. D.E.N.W.A
3. HABANERO
4. Baby, Baby, Baby
5. Amber Romance
6. Something Good
7. kiss me, love me, kiss me
8. I Hate DISCOOOOOOO!!!
9. Urban Disco
10. Don't Stop The Move, Keep On Dancing!!!
11. Monkey Discooooooo
12. Love & DISCO

 the telephonesの演奏の後は、ジェニー・ルイスのライヴに備えて『RED MARQUEE』へ移動。『苗場食堂』の裏の林のなかで(目の前に居る『toe』のパスを首から下げた兄ちゃんと奥さんと子供の姿を見ながら)オニギリなど喰ってから横になってたら、眠たくなってそのまま寝てしまった...。ま、寝てたのはせいぜい20分くらいだろうけど。

<JENNY LEWIS>...RED MARQUEE
 ジェニー・ルイスについては、彼女がかつてやってたオルタナ・カントリー・バンド、ライロ・カイリーも知らなければ、ソロになってからも全く耳にする機会がなかった。去年出たソロ名義としては2枚目になる『The Voyager』聴いて、ようやく彼女の音楽に触れたんだけど、こんな女性シンガーを今まで知らなかったなんて!...と悔いてしまったくらい気に入ってしまった。彼女の『RED MARQUEE』での演奏が終わると即、隣の『GREEN STAGE』で椎名林檎のライヴが始まるプログラムで、林檎を観ようとすると最初の数曲は諦めなければならない。「林檎かジェニーか、どっちを選ぶ?」...考えた結果、ジェニーに軍配が上がった(笑)。開演10分前の『RED MARQUEE』はガラガラで、『The Voyager』の日本盤が未だ出ていない状況では集客は厳しいのか...と思ってたら、開演前には7割くらいの入りにはなった。
 ステージ奥には、星空と月?(虹?)が描かれたバックドロップが吊り下げられている。開演予定時間になり、バック・バンドの面々がステージに登場し、それぞれの持ち場に就く。ドラマーが刻み始めたリズムは、ライロ・カイリーの“Silver Lining”のイントロだ。そして、ノー・スリーヴにホットパンツ姿のジェニー・ルイスがステージに登場。ジェニーの服装は上下とも白で、バックドロップと同じコンセプトの模様が入ってる。ジェニーがギターを構えて歌い出すと、観客から歓声が上がる。ステージ前列には向かって左から女性ギタリスト、ジェニー、ベーシスト、男性ギタリストが居て、後列には女性キーボーディスト、ドラマーが居る6人編成での演奏。曲が終わるとジェニーはキーボードに就き、 場内に♪Ah~~~、ah〜ah〜ah〜ah〜...と、アルバム『The Voyager』冒頭のS.E.が流れる。“Head Underwater”だ。オープニングの旋律に合わせて観客が手拍子する。曲の途中からはジェニーはヴォーカルに専念。曲が終わると、拍手を送る観客たちに「thank you〜!」と御礼を言うジェニー。ここでギタリストが弾き出したリフは、ライロ・カイリーの“The Moneymaker”。この曲では、女性キーボーディストもギターを演奏。ガッガッガッ!と削るようなギター・リフが印象的な次は曲は、1stソロの『アシッド・タン』からの“The Next Messiah”。CDでは8分を超える曲で、前半と後半でガラっと曲調が変わる。前半部分はジェニーが歌ったけど、後半部分になるとヴォーカルは女性キーボーディストに任せ、ジェニーはステージから降りて、ステージ前の観客と触れ合う場面もあった。ステージ上にジェニーが戻り、女性陣の息のあったヴォーカル・ハーモニーを聴かせて曲が終わると、ジェニーが「thank you〜! アリガト!」と御礼を言う。バック・バンドの男性陣は姿を消し、女性3人だけのアコースティック・セットでライロ・カイリーの“With Arms Outstretched”を演る。これまた女性陣の息のあったヴォーカル・ハーモニーに観客が手拍子で応え、歓声を上げる。曲が終わると男性陣もステージに戻って来て、『The Voyager』からポップな“Just One Of The Guys”。この曲が終わると、ジェニーが「one, two, three, four〜」と口早にカウントし始まったのは、ジェニー・ルイス・ウィズ・ザ・ワトソン・ツインズ名義の『ラビット・ファー・コート』からの“You Are What You Love”。同じアルバムからの“Rise Up With Fists”の2曲を演ると、『The Voyager』からの“She's Not Me”。この曲では、ジェニーが観客に♪she's not me〜と合唱するよう煽り、観客も合唱で応じた。次は、ライロ・カイリーの“Portions For Foxes”。♪bad news〜bad news〜bad news〜のリフレインのインパクトが高いこの曲では、場内凄い盛り上がり。観客の外国人比率が高かったせいか、ホント、テンション高かった。“Portions〜”が終わると、ジェニーがM.C.し、「新曲を演るわよ。“Girl On Girl ”」ってな感じで曲紹介。オープニングからバック・バンドの皆さんの♪girl on girl〜の掛け声で始まるこの新曲を演り終わると、バック・バンドはそれぞれの楽器を下ろして持ち場を離れ、ジェニーの右横に集まる。最後にバック・バンドのコーラスとジェニーの歌だけで“Acid Tongue”を披露。歌い終わって観客から大きな拍手を送られたジェニーたち、横一列に並んで観客に向かって深々と一礼。飲み物が入ってた紙コップをポイしながら(苦笑)、ジェニーはステージを去った。
 ジェニーの音楽が『フジ・ロッカーズ』に予めどれだけ浸透してたのかは分からないけど、予想以上に盛り上がったライヴ。特に、“Portions For Foxes”、この曲、ライヴだと凄いワ! ホント、これぞキラー・チューン!!!
【SET LIST】...'15.7.26 苗場スキー場
1. Silver Lining
2. Head Underwater
3. The Moneymaker
4. The Next Messiah
5. With Arms Outstretched
6. Just One Of The Guys
7. You Are What You Love
8. Rise Up With Fists
9. She's Not Me
10. Portions For Foxes
11. Girl On Girl (新曲)
12. Acid Tongue

<RIDE>...GREEN STAGE
 今年の『フジ・ロック』、3日間のうち1日だけ行くとしたら、最初からライドが出る日と決めてた。それほど彼らは私にとっては思い入れのあるバンドだ。このホームページを見れば分かるとおり、私がライヴに出掛けるようになったのは1996年からだ。それまでは「初めて観るライヴはRUSHにする」という『掟』を自らに課してたため、観たいアーティストのライヴがあっても見送ってた。ライドのライヴも1992年頃には観たくて観たくてしょうがない状態だったけど、前述の『掟』のため我慢してた。そんな時、1996年にライドが解散...。観たいものは観られるうちに観ておかなければ観られなくなる...そういうアタリマエのことを気付かせてくれたのが、彼らの解散だった。1996年5月から私は、「観たい!」と思ったライヴはなりふり構わず全て観に行くような生活をしばらく続けることになった。そんな私の『ライヴおたく化』の原因となったライドが約20年ぶりに再結成し、『フジ・ロック』で演奏するというからには、観に行かないワケにはいかないだろう?
 ステージ向かって右側のスクリーン前で、彼らの出番を待つ。周囲には、20年前には彼らのライヴに行ったであろう当時お姉さん(今オバサマ)がたが居た(苦笑)。私も他人のことは言えんケド...(苦笑)。ステージ奥には、黒地に白で「RIDE」のロゴのみが描かれたシンプルなバック・ドロップが下がっている。
 開演予定時間の19:20になると会場に流れるS.E.に乗りながら、ステージ上にライドの4人が登場。それぞれが持ち場に就くと、マーク・ガードナーが「コンニチワ」と日本語で挨拶。場内にサイケなイントロが流れ始める。私が一番好きなアルバム『ゴーイング・ブランク・アゲイン』のアタマを飾る“Leave Them All Behind”だ! ロズがドラムを入れ、スティーヴがベースをワン・フレーズ弾いたところで、マークとアンディが轟音ギターを炸裂させる。イントロを弾き終えると、マークとアンディがヴォーカル入れたけど、CDどおりのハーモニーを披露。20年以上経っても全然サウンドは変わっていない! ステージ中央にハゲ隠しのためか帽子を被り、黒いピチピチのTシャツ着てるマーク・ガードナーが居て、彼の右にアンディ・ベルが趣味の悪い柄の長袖シャツを来て立ってて、左には縞々の長袖シャツ着たスティーヴ・ケラルトがベース弾いてて、ステージ奥にローレンス(ロズ)・コルバートが手数の多いドラム・プレイで魅せる。曲が終わり、マークが「アリガト! Fuji Rock!」と御礼を言うと、ロズのシンバルから始まる“Like A Daydream”。2nd EP(通称『黄ライド』)のアタマを飾るこの曲、ライドの曲のなかでも私の好きな曲のTOP5には入る名曲。この曲がナマで聴ける日が来ようとは、まさに「白昼夢」のようだ。曲が終わるとアンディがM.C.し、彼がメインの“Polar Bear”。この曲が終わると、マークがまた「アリガト!」と御礼を言う。ギター・フレーズとロズがちょっとシンバル叩いただけで熱心なファンは曲が分かったみたいで歓声が上がる。シューゲイザーの名盤中の名盤とされるアルバム『ノーホエア』のアタマを飾る“Seagull”だ。隠れた名曲“Sennen”を披露し、曲が終わると続けて“Chelsea Girl”へ! 1st EP(通称『赤ライド』)のアタマを飾るこの曲は、ライドのデビュー曲であるだけでなく、ロック・シーンに新たなページを切り開いた歴史的1曲である。中盤以降のギター・ノイズは流石、先駆者といったところをみせた。ここで、アコースティック・ギターを構えたアンディが曲紹介。「“Chrome Waves”」。2ndからのこの曲はアコースティックな色彩が強いけど、壁のようなシンセのフレーズはテープかシークェンサーを使ってアルバムどおりのサウンドを再現してた。2ndの曲を聴くと、一気に気持ちが1992年に飛んでく私(苦笑)。メンバー4人だけの演奏だし、ステージ・セットといえるモノはロゴが描かれたバック・ドロップのみだけど、このバック・ドロップにいろんな色や模様の光を当てて、サウンドに合った演出をヴィジュアルでも行ってた。
 ギターをエレキに持ち替えたアンディがひとり弾き出した曲は、ラスト・アルバム『タランチュラ』から“Black Nite Crash”! 1996年のライドの崩壊を象徴する曲がプレイされたのにもビックリしたけど、この曲をアンディとマークが仲良くヴォーカルとってるのに一番ビックリした。曲が終わると、機嫌よく「thank you!」と観客に声をかけるマーク。次の曲は、2nd“Ox4”。今年になってようやく日本盤が出た『OX4-the best of RIDE』に収録されてる短縮ヴァージョンではなく、2ndアルバムどおりのフル・ヴァージョンでの演奏だ。フワフワ浮遊してるような不思議な感覚になれるこの曲が終わると、マークがまた「アリガト!」と御礼を言う。「“Time Of Her Time”」と曲紹介され、この曲が演奏されると、M.C.を挟んで、ロズがドラムを叩き出す。このリフ聴いただけで熱心なファンが歓声を上げる。“Dreams Burn Down”だ! これまたライドの代表曲の登場に、ウットリ聴き入ってしまった。さらに、次は“Taste”という、昔からのファン悶絶必死のオイシイ流れ(苦笑)。「thank you so much!」と御礼を言ってから、アンディが曲紹介。「“Vapour Trail”!」 ファンから悲鳴のような歓声が上がり、シューゲイザーの名曲の1つが披露される。曲が進むにつれて、彼らの演奏の持ち時間がだんだん少なくなって来てる。この至福の時も終焉を迎えようとしてるけど、時間からすれば残り1曲演って終わりだろう。どうせなら「“Twisterella”か“Drive Blind”を聴きたいな」と思ってたら、曲が終わって「thank you!」とアンディが御礼を言ってから演奏始まった曲は、Drive Blind”! この冷え冷えとしたギターのイントロは今聴いても印象は変わらない。曲の中盤にさしかかると、4人でノイズを垂れ流しまくり。「せいぜい30秒くらいだろう」と思ってたけど、1分経っても止めない。観客から「いいぞ、もっと演れ!」的な声援も後押し、5分くらい轟音ノイズを鳴らした4人。ギターを叩き壊したり、ドラムに火を放ったりすることもなく、元の“Drive Blind”の演奏と歌に戻り、曲が終わると「thank you!」と御礼を言い、「11月にはまた戻ってくるよ」とファンに声をかけたマーク。ロズはカメラを観客に向け、記念写真を撮ってからステージの袖に引っ込んだ。
 約20年前に私がCDで何度も耳にしてたサウンドどおりの演奏をキッチリと再現。このバンドを好きでよかった〜♪と思えるモノを見せつけてくれた。今まで待っててよかったぁ〜♪
【SET LIST】...'15.7.26 苗場スキー場
1. Leave Them All Behind
2. Like A Daydream
3. Polar Bear
4. Seagull
5. Sennen
6. Chelsea Girl
7. Chrome Waves
8. Black Nite Crash
9. Ox4
10. Time Of Her Time
11. Dreams Burn Down
12. Taste
13. Vapour Trail
14. Drive Blind

<NOEL GALLAGHER'S HIGH FLYING BIRDS>...GREEN STAGE
 ライドを観終わってからは、『GREEN STAGE』向かって右側のモニター前から、左側のモニターへ移動。終演後すぐにステージ前を脱出し、シャトルバス乗り場まで移動しなきゃいけないから(笑)。ノエル兄貴のライヴは4月に観たばかりなので、ガブリつきになって観なきゃってこともないし(苦笑)。開演時間の21:30が迫ると、『GREEN STAGE』前にはギッシリ人が集まって来る。時間になり、B.G.M.に乗りハイ・フライング・バーズの面々がステージに登場し、それぞれ持ち場に就く。最後に長袖シャツ姿のノエル兄貴が登場。ギターを構えて演奏し始めた曲は、1stのアタマを飾る“Everybody's On The Run”。こないだの来日公演と同じように、ステージ奥のスクリーンには歌詞が流れ、この歌詞を見なくても歌えるファンも見なきゃ歌えないファンも一緒になっていきなり合唱(苦笑)。ハイ・フライング・バーズは、ステージ奥にジェレミー・ステイシー(ds.)、その前にノエル兄貴が居て、左右をティム・スミス(g.)とラッセル・ブリチャード(b.、cho.)が固め、ステージ向かって一番右にマイク・ロウ(key)が居る布陣。曲が終わると、観客が大きな歓声を上げるが、2曲目は新作からストレートなロック・ナンバー“Lock All The Doors”がさらに観客のヴォルテージを上げる。ライドの演奏までは『GREEN STAGE』ではステージ向かって右のスクリーンの前で観るようにしてたけど、同じスクリーンの前からでも、ステージ向かって左からだとTVカメラのクレーンが邪魔して観づらい(苦笑)。
 3曲目も新曲からの “In The Heat Of The Moment”で、この曲からステージ向かって左側に3人のホーン隊が居る。今年4月のジャパン・ツアーを名古屋で観たけど、曲によってラッパを吹くひとが1人居ただけで、3人も居なかった。ライヴの後に調べたら、この3人はレゲレーション・インディペンダンスのメンバーで、トロンボーンの斎藤徹史さん。トランペットの外間正巳さん、テナーサックスの黒須 遊さんで、すでに今年の東京公演でノエルとコラボしてたとのこと。ノエルがギターをアコースティックに持ち替え、「everybody O.K.?」と観客に訊いて演奏始めたのが、オアシスの“Fade Away”。観客の手拍子を受けながら曲を演り終え、ギターをエレキに戻すと、「thank you very much」とノエルが観客に御礼を言ってから、次の曲を紹介。「song calld “Riverman”」 新作のアタマを飾る “Riverman”がここで登場。ベースのラッセルがバック・コーラスで大活躍し、ホーン隊の3人も頑張る。続く“The Death Of You And Me”でも、今まで観たライヴと違って、ホーンが入ってたため耳に新鮮だ。次の曲は、シンプルなロック・チューン“You Know We Can't Go Back” 。この曲聴く度に、リアムのことを思い出してしまう(爆笑〜!!!)。兄貴がこの曲を歌ってるうちは、オアシスの再結成は無いな(苦笑)。ギターをアコギに替えたノエル兄貴が次の曲を「“Champagne Supernova”」と紹介すると、観客から大きな歓声が上がる。曲の冒頭から大合唱に。オアシス時代の名曲のウケは凄い(笑)。“Champagne〜”の余韻が醒めやらぬなか、ギターをエレキに戻して“Dream On”を演ると、またまたギターをアコギに持ち替えた兄貴が「next song is “Talk Tonight”」と曲紹介。オアシスの “Talk Tonight”が披露される。ここまでは多少の曲順変更はあったものの基本的に4月の来日公演を踏襲してたけど、次の曲はノエル兄貴から「スペシャルな曲だ」といった前フリで始まった。オアシスの“Whatever”だ。『フジ・ロック』ならではのサプライズといったところ。当然、少なからぬファンの多くが合唱してる。 次の曲は、新作からの“The Mexican”。ホーン隊の3人が水を得た魚のように躍動してる。 “Wonderwall”のようなイントロに騙されてしまいそうな(苦笑)“ If I Had A Gun...”、オアシスの“Digsy's Dinner” が続く。ギターをアコギに持ち替えた兄貴からM.C.があったけど、聴き取り出来なかった(苦笑)。ここで、オアシスの“Half The World Away” で、一部ファンが合唱で応えた。私は...キメの手拍子しました(苦笑)。アコギを替えたノエル兄貴が改まった感じで曲紹介しようとするのに、キャーキャー歓声をやめない女性の観客に「うるさい! このサル女!」って感じで悪態ついてから曲紹介。「“The Masterplan” 」 あ、これじゃあ、ノエルが悪態つきたくなるのも分かる(苦笑)。このオアシス時代の名曲でも、ホーン隊3人が活躍。オアシス時代じゃああり得なかった(?)アレンジに酔いしれてると曲が終わり、“AKA... What A Life!” へ。曲が終わるとノエル兄貴から観客に御礼の言葉があり、そして、マイクが“Don't Look Back In Anger” のイントロを弾き出す。会場から悲鳴のような歓声が上がり、曲のアタマから場内大合唱に。♪so Sally can wait〜のパートからはノエルは歌わず、完全に観客に歌を委ねてる。それに意気を感じてか、観客の大合唱もさらに大きいモノに。間奏を挟んでからの♪so Sally can wait〜は、ノエル兄貴もちゃんと合唱に加わる(苦笑)。最後の♪don't look back in anger〜don't look back in anger〜I heard you say〜をノエル兄貴が歌い終えると、場内からもの凄い歓声が上がった。曲が終わると、兄貴たちはステージを後にした。他の観客たちがアンコール要求の手拍子をしてるなか、私は少しでもシャトルバス乗り場に近い場所(後方)へと移動。アンコールは下がった位置で観るつもりだったけど、結局、アンコールは無いまま司会の2人がステージに登場してしまい、この日の『GREEN STAGE』の演奏は全て終了となった。確かに、あれほど盛り上がった後にアンコールをやるとしたらいったい何を演ればいいの?...って感じだろう。新旧の名曲の数々を披露した安定感のあるライヴで、ホーン隊の3人もイイ味出してた。観客が一体となった大合唱を体験したいと思ったら、ノエル兄貴のライヴに行け!
【SET LIST】...'15.7.26 苗場スキー場
1. Everybody's On The Run
2. Lock All The Doors
3. In The Heat Of The Moment
4. Fade Away
5. Riverman
6. The Death Of You And Me
7. You Know We Can't Go Back
8. Champagne Supernova
9. Dream On
10. Talk Tonight
11. Whatever
12. The Mexican
13. If I Had A Gun...
14. Digsy's Dinner
15. Half The World Away
16. The Masterplan
17. AKA... What A Life!
18. Don't Look Back In Anger

 『GREEN STAGE』からシャトルバス乗り場まで早足で移動し、目論見どおり長蛇の列が出来る前にシャトルバスに乗車し、越後湯沢駅に戻ることが出来た。こうして私の2015年の『フジ・ロック』は無事、終了。

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '14.7.26

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '13.7.28

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '12.7.27

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '11.7.31

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '10.7.30

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '09.7.24

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '08.7.25

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '07.7.28

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '06.7.28

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '05.7.30

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '04.7.30〜8.1

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '03.7.27

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '02.7.27

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '01.7.27〜28

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '00.7.30

FUJI ROCK FESTIVAL @ Naeba Ski Resort '99.7.30〜8.1

FUJI ROCK FESTIVAL @ Tokyo Bayside Square '98.8.1

FUJI ROCK FESTIVAL @ Tenjinzan Ski Resort '97.7.26

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