VAULT...過去のオススメ盤

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PARAMORE--Brand New Eyes

(国内盤 : ワーナー WPCR-13684)
 紅一点のヴォーカリスト、ヘイリー・ウィリアムスを擁する新世代パンク・バンドの3rdアルバム。
 このアルバム聴きながらクルマを運転してたら同乗者の弟子から「アヴリルの新譜?」と訊かれたほど(苦笑)アヴリルっぽく聴こえる部分もあるけど、アヴリルをず〜〜〜っとロック寄りに移行したサウンド。
 アルバムのアタマからハードでヘヴィーなギター・リフと、紅一点のヴォーカリスト、ヘイリー・ウィリアムスの叩きつけるようなヴォーカルに、圧倒され、この感じでアルバム全体こんな感じなんじゃあ...と心配したところ、3曲目の“Playing God”が凄くポップで安心(笑)。この“Playing God”って曲、一聴しただけでサビのメロディーを覚えてしまうくらい親しみ易い。この曲だけでもこのアルバム買った価値があったと思った(笑)。中盤以降も“Feeling Sorry”、“Loooking Up”などの親しみ易いメロディーを持った明るいパワー・ポップが続く。♪パラッパッパッラッパッパッパ〜のコーラスのリフレインが印象的な“Brick By Boring Brick”はライヴで凄く盛り上がりそう。ハードな楽曲やポップで元気な曲が続くなか、三拍子でバラード調の“The Only Exception”とアコースティックな旋律をフィーチュアした“Misguided Ghosts”が耳を引く。40分あまりで一気に駆け抜けるさまも、実に、潔い。

R.I.Y.L. : Avril Lavigne, NO DOUBT

(2009.11.10/12.9)

A PERFECT CIRCLE--Mer De Noms

(国内盤 : 東芝EMI VJCP-68221)
 TOOLのヴォーカリスト、メイナード・ジェイムズ・キーナンの新プロジェクト。TOOLというとモダン・ヘヴィネスに括られてしまいがちだけど、ここで聴かれる音はモダン・ヘヴィネスというよりも、ニュー・ウェイヴ。昔『ゴシック』と呼ばれたひとたちからの影響が大きい歌モノ・ロック。大推薦!!!

R.I.Y.L. : TOOL、SISTERS OF MERCY、THE MISSION、THE CURE

(2000.8.15)

PHANTOM PLANET--Phantom Planet

(国内盤 : EPIC EICP-356)
 前作『ザ・ゲスト 』で、ウィーザーやファウンテインズ・オブ・ウェインなどが好きなギター・ポップ・ファンの心を鷲づかみにしたファントム・プラネットが、「大変身」を遂げた3rdアルバム。
 1曲目“The Happy Ending”のドラム連射で始まるイントロから、荒々しいサウンド。2曲目の“Badd Business”ではベースがブイブイいってて、♪California〜〜〜と、のんきに幕開けした『ザ・ゲスト』とは大違い(笑)。前作と比べるとダークなサウンドで、誰の耳にも変化は明らかでしょう。私も最初のうちはこの変化に戸惑ったりもしたけど、聴き込んでいくうちに「これもアリじゃない?」と思うようになった(笑)。失ったものは確かにあるけど、代わりに「疾走感」、「ドライヴ感」を手に入れました。前作は『歌謡ポップ』っぽかったけど、今回は『歌謡ロック』かな?(笑)
 11曲目の“The Meantime”の歌い出しを聴いて、ボン・ジョヴィの“Livin' On A Prayer”の歌い出しを思い出したのは、私だけでしょうか?(苦笑)

R.I.Y.L. : SUPERDRAG, MANSUN, BON JOVI

(2004.3.31)

PINBACK--Blue Screen Life

(国内盤 : Saidera Records SD-4012)
 去年の秋頃からUSインディーズ・ファンの間で話題になってたインディー・ギター・ロック・デュオのアルバム。アルバムのアタマの“Offline P. K.”のイントロからポリスそっくり!(笑) カン高いヴォーカルはポリス時代のスティングを思わせるし、スネアのヌケ具合はスチュワート・コープランドのドラミングを彷佛とさせる(笑)。“Offline P. K.”は“Truth Hits Everybody”みたいだし、“Concrete Sounds”は“Voices Inside My Head”を思わせるし、“X I Y”は“Spirit In The Material World”っぽいし、“Prog”も“Your Sickness”もかなりポリスにソックリ(笑)。要は、ポリスが漂わせてた頭脳明晰さからくるクールネスがこのピンバックのサウンドからも感じられるワケだけど、「オレたち頭良さそうだろ?」ってサラリと言ってのけるようなカッコ良さが、ポリスと同根(笑)。あと、湿り気が少なく、乾いた感覚のサウンドも「ポリスに似てる!」と思わせる要因(笑)。勿論、インディーゆえの臭みが強く、ポリスみたいに一般にウケるポップな大衆性は無いけど、21世紀にポリスがアメリカで結成されたらこんな音楽やってるんだろうな...と思わされる1枚。

R.I.Y.L. : THE POLICE

(2002.4.27)

PINBACK--Offcell

(import : Absolutely Kosher AK025)
 前作『ブルー・スクリーン・ライフ』で、「ポリスに似てる」と評判呼んでた2人組の新作はミニ・アルバム。このミニ・アルバムでは、露骨にポリスっぽい曲は無くなったものの(「チョッ! チョッ!」って掛け声がかかる“Microtonic Wave”のアウトロくらい...笑)、空間の拡がりを意識した音像や、どこか乾いた感触がする知的なサウンドは、やはり、ポリスのそれに通づるものがある。ギター・サウンドがアンディ・サマーズっぽいのがポリスを思わせる原因かも(苦笑)。で、ポリス云々を抜きにしても、カッコイイんだ、これがまた!
 ピンバックとポリスが大きく異なるのは...商業ベースで「売れた」「売れてない」の違いだけだな(苦笑)。

R.I.Y.L. : THE POLICE

(2003.8.29)

THE PIPETTES--We Are The Pipettes

(国内盤 : ユニバーサル UICS-1149)
 '50年代〜'60年代のゴールデン・ポップス時代のサウンドを21世紀の今日に復活させんとする(?)女のコ3人組、ザ・ピペッツのワールドワイドなデビュー・アルバム。
 フロントを務める3人以外に、楽器演奏を担当する4人組(バック・バンド?)のTHE CASSETTEが居て、総勢7名のメンバーで、コニー・フランシスやロネッツなどを思わせる往年のゴールデン・ポップスを演ってます。初め聴いた時はあまりの徹底ぶりに思わず笑ってしまいました。フロントの女性3人組のヴォーカル・ハーモニーもバッチリ。瞬間芸的なインパクトがあり、デビュー作として、決定的な一撃をミュージック・シーンに与えるには充分な出来です。が、2作目以降もこの路線を続けるのか、続けてもファンがきちんと付いてきてくれるのかは謎ですが...(苦笑)。

R.I.Y.L. : RONETTES, CAMERA OBSCURA, THE PRISSTEENS

(2007.10.30)

+/- (PLUS/MINUS)--You Are Here

(国内盤 : ネオプレックス NPPX-25)
 VERSUSのギタリスト・James BaluyutとドラマーのPatric Ramosの2人が、VERSUSを休止して始めた新プロジェクトの2枚目。
 VERSUSの現時点の最新作『Hurrah』(2000年)はポップで親しみ易く、爽やかな作風だったけど、その延長線上にあるサウンドを期待すると肩透かしを喰らう。初期のVERSUSが持ってた「アヤしさ」と、ソニック・ユースにも通じる「アングラ臭」がプンプン漂ってます(苦笑)。あくまでもギター中心だったVERSUSと違って、電子音ピコピコな曲もあったりするのも意外。この手のUSインディーズが好きなひとにオススメします。
 誰だ!?、「やっぱFontaine Toups(VERSUSのベース兼ヴォーカルです)が居なきゃね!」って言ってるのは!(笑)

R.I.Y.L. : VERSUS、SONIC YOUTH, YO LA TENGO

(2004.3.31)

THE POSIES--Every Kind Of Light

(国内盤 : ビデオアーツ VACK-1293)
 名曲“Solar Sister”(私は“Dream All Day”のほうが好きだけど...苦笑)収録の1993年リリース作『フロスティング・オン・ザ・ビーター』でギター・ポップ・ファンの心をわしづかみにしたものの、メンバー・チェンジ、さらにはメジャー・レーベルからのドロップを経て1998年の『SUCCESS』をもって活動停止になってたザ・ポウジーズが復活! バンドとしては7年ぶりの復活だけど、アルバムの出来からいうと「12年ぶりの復活」ともいえる充実した内容。
 ザ・ポウジーズはアメリカのギター・ポップ・バンドだけど、アメリカのバンドらしからぬヨーロッパ的な湿り気を持つバンドで、ウェットな“Conversations”を聴いて「あぁ、ポウジーズの音だぁ〜、コレだよ、コレ!」と思ってしまった。ロウソクの炎が静かに揺らめくような“Anything And Everything”、疾走感あふれる“ I Guess You're Light”、どれもポウジーズらしい音だ。“Solar Sister”を思わせる爽快さがウリの“Second Time Around”が世間的には一番ウケるのかな?

R.I.Y.L. : TEENAGE FANCLUB, Matthew Sweet

(2005.11.28/2011.6.14)

PRETTY GIRLS MAKE GRAVES--The New Romance

(国内盤 : Pヴァイン PCD-23428)
 グリーン・デイを輩出した『Lookout!』レーベルからデビューし、本作品から『Matador』に移籍したシアトル拠点の5人組ギター・バンドの2ndアルバム。
 このバンドの看板は何といっても紅一点のAngrea Zollo嬢になるんだろうけど、野郎どもバックに一生懸命に歌ってます!という健気さがあってよい(笑)。彼女たちのサウンドをどう表現したらいいのか悩みますが、暗黒化したエコーベリー? それとも、姉御肌の無いエラスティカ?(苦笑) オープニング曲の“Something Bigger, Something Brighter”のメランコリィなイントロと歌い出し聴いて、レスリー・ゴーアの“You Don't Own Me”(“恋と涙の17才”)を思い出した(笑)。ま、レスリー・ゴーアっぽいのはココだけだけど(苦笑)。Angrea嬢の歌い廻しや声質が時たまスリーター・キニーのコリン・タッカーっぽく聴こえるので、それふうな曲もあるけど、他のどのバンドとも一線を画した分類不可能な独自のサウンド持ってると思うよ。ギターとキーボードが自己主張してて、うるさい曲もあるし(笑)。
 それにしても、「pretty girls make graves」というバンド名に「the new romance」というアルバムタイトル...意味深過ぎ...(苦笑)。

R.I.Y.L. : Lesley Gore, SALT, SLEATER-KINNEY

(2004.1.31/2.29)

PRIMAL SCREAM--Riot City Blues

(国内盤 : ソニー SICP-1085)
 プライマル・スクリームの8枚目のアルバム。
 プライマル・スクリームといえば、世間的には3rd『スクリーマデリカ』が最高傑作とされ、5th『バニシング・ポイント』、6th『エクスターミネーター』、7th『イーヴル・ヒート』まで続く一連の斬新的な作品群を評価する声が圧倒的であり、名盤とされる3rd『スクリーマデリカ』の後の1994年にリリースされた、彼らのキャリアからすると異色の、アメリカ南北戦争の南軍の旗をモティーフにしてルーツ・ロック指向を露にした作品『ギヴ・アウト・バット・ドント・ギヴ・アップ』は(“Rocks”を除いて)不当に低く評価されてた印象がある。しかし、私にとっての「プライマル・スクリームの名盤」とはあくまでも『ギヴ・アウト〜』であり、彼らがまた同じような路線のアルバムを作ってくれることをず〜〜〜っと待ち望んでいた(その間『バニシング・ポイント』の良さが理解出来なくて泣いたり(?)もした...苦笑)。そして、12年目にしてようやく彼らが期待に応えてくれた! このアルバムでは、4th『ギヴ・アウト〜』を彷佛とさせるルーツ・ロック(土の香りのする泥臭いロック)を披露。アルバム・タイトルどおりのブルース・アルバムだ。1曲目の“Country Girl”からして血沸き肉踊るようなロック・ナンバーで、この曲のように、聴いてるだけでも元気になってくるようなロック・ナンバーが次から次から出てくる。ホンキートンクな雰囲気の“We're Gonna Boogie”、“Hell's Commin' Down”、ボビーの「うた」を堪能出来る“Sometimes I Feel So Lonely”なども耳を惹く。
 一部には、「彼らにはずっと斬新な音楽を創造し続けて欲しかった」といった批判もあるようだけど、こんなにロックしてるアルバムを無視してどーする!!!
 「『ギヴ・アウト〜』みたいなアルバムをもう一度」という期待を裏切られ続けてても彼らのアルバムを買い続けてて、よかったあ〜(はあと)。

R.I.Y.L. : THE WHO, THE ROLLING STONES

(2006.12.31掲載予定分を2007.11.20に掲載)

 

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