MARIA
McKEE--High Dive
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(import :
Viewfinder VFD-3000)
元ローン・ジャスティスのスーパー・ヴォーカリスト、マリア・マッキーの7年ぶりのソロ・アルバム。前作『ライフ・イズ・スウィート』はオンナのドロドロとした情念を前面に出した作風で、マリア自身が奏でるグラム・ロックなギターをフィーチュアしたサウンドだったけど、本作ではその延長線上にある作風でありながらも、情念は控えめで聴き易い。グラム・ロックなギターも退いた代わりに、チェロ、ヴィオラ、ヴァイオリンの四重奏が加わったりして、優雅なサウンドをバックに表現力豊かなヴォーカルを披露してくれてます。ピアノが加わった曲では、ポ−ラ・コールっぽく耳に響く(苦笑)。特に“Love
Doesn't
Love”で聴けるヴォーカルと楽曲展開は特にポーラ・コール度が高い(苦笑)。ローン・ジャスティス時代の『じゃじゃ馬ぶり』はもう望めないかもしれないけど、唯一無二のマリアの歌を味わえる好盤。→ローン・ジャスティスと、マリア・マッキーの過去の作品についてはこちら
R.I.Y.L. :
『Life Is Sweet』, Paula Cole
(2003.5.29)
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TARA
MACLEAN--Passenger
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(import : Capitol
7243 4 97306 2 5)
フェリー船内で歌っているところをスカウトされ、サラ・マクラクランと同じ『Nettwerk』からデビューした
Tara Maclean
の『Capitol』移籍第1弾アルバム。カナダ出身だけあって、かの国の雄大な自然を思わせる澄んだ歌声が実に魅力的。やはり、サラ・マクラクランを思わせる曲が2曲ほど出てきます(笑)。どうして日本盤が出ないんでしょうか?
R.I.Y.L. : Sarah
McLachlan、Natalie Imbruglia
(2000.4.21)
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MANIC
STREET PREACHERS--Know Your Enemy
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(国内盤 : EPIC
ESCA-8283)
『Everything Must Go』〜『This Is My Tryth Tell Me
Yours』と続いた感傷ポップ路線から一転、パンク・アルバムというウリだったんだけど、このバンドの体質ゆえか(笑)、パンクというにはポップ過ぎのサウンド。“Miss
Europa Disco
Dancer”みたいなディスコ・ソングもあるし(笑)。難解な単語が羅列された歌詞の曲が並んでますが、ポップに仕上がってます。マニックスの他の作品でいうと3rdの『ホーリー・バイブル』に近いッス。当人たちの意気込みとは違うけど、ポップ・ソング集としてお楽しみください(笑)。
R.I.Y.L. : MANIC
STREET PREACHERS『The Holy Bible』
(2001.5.31)
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MANSUN--Little
Kix
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(国内盤 : 東芝EMI
TOCP-65477)
いままでのマンサンの作品もポップで傑作だったが、(ポップさのみを求めるとしたら)無意味に長い曲や、複雑な展開をもつ曲が必ず収録されていた。本作ではそういうムダな部分を完全に排除。自己満足的部分を一掃し、曲の良さのみに勝負をかけた印象。これを聴いて「マンサンはひと皮むけた」って思ったね。ちょうど、スウィードが『ドッグ・マン・スター』の後に『カミング・アップ』をリリースした時の感触に近い。ポール・ドレイパーの『爬虫類ヴォーカル』も今までほど気持ち悪くない(笑)。
R.I.Y.L. :
SUEDE、MARION
(2000.8.15/.8.31)
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MASTERS OF
THE HEMISPHERE--Protest A Dark Anniversary
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(import :
Kindercore KC072)
米『Kindercore』レーベル所属の4人組ギター・ポップ・バンド、『大脳半球の支配者たち』(凄い名前...苦笑)の3rd。オープニング曲の“Anything,
Anything”に代表される清涼感あふれるギターポップが身上の彼らのサウンドを最初聴いた時、ヴォーカリストのカン高い声質がなかなか耳に馴染まなかったけど、耳慣れてしまった頃にはすっかり彼らの音の虜になってしまいました(笑)。ギターポップとはいえ、時折ラウドなギターや勢いで持ってくような『ウィーザー系』ではなく、歌ごころ重視。それは“All
Your Winning
Number”あたりがベルセバふうに聴こえることからも解っていただけるかな?(笑) アメリカのバンドゆえ、湿り気は少なく、カラっとしてますけど(だからこそ、清涼感あふれてるんだけど...苦笑)。
ところで、アルバム・タイトルとジャケット、結構意味深なモノがあるのでは...???
R.I.Y.L. :
BIKERIDE, BELLE AND SEBASTIAN, recent
SUPERCHUNK
(2002.10.30)
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DAVID
MEAD--Mine And Yours
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(国内盤 : BMG
BVCP-21212)
ファウンテインズ・オブ・ウェイン/アイヴィーのアダム・シュレシンジャーがプロデュースし、曲にも参加してることで巷のギタポ・ファンの間で大いに話題になってるデヴィッド・ミードのアルバム。全体的に地味めな作風で、一聴したところの印象は薄かったけど、聴く回数を重ねるにしたがって、ジワジワとよさがにじみ出てきました(笑)。ファウンテインズ・オブ・ウェインというよりも、アイヴィーのほうが近いかも(笑)。“Mine
And Yours”や“Girl On The
Loof”といったハジケた曲が最高!!! BMGファンハウスさん、『21212』っつう注文取り易い番号付けたんだから、ちゃんと売って下さい!!!(笑)
R.I.Y.L. : IVY,
DAVID GARZA
(2001.8.5)
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MERCURY
REV--All Is Dream
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(国内盤 : V2
V2CI-111)
マーキュリー・レヴの5枚目は、アルバム・タイトルからも窺えるとおりかなりコンセプチュアルな作りになっていて、1曲目の“The
Dark Is Rising”からドラマティックに幕を開ける。“A Drop In
Time”などでは生ストリングスも導入したり、SEも効果的に入れたり、『夢らしさ』を可能な限り表現。ジョナサンのヴォーカルも“Chains”でファルセット(だと思う...このひと、もともと声が高いから地声か裏声か判断つきにくいねえ...笑)を駆使したりしてドリーミィーな演出してる。全体的にフレーミング・リップスっぽいんで、そこがちょっと笑える。
R.I.Y.L. : THE
FLAMING LIPS
(2002.2.28)
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MGMT--Oracular
Spectacular
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(国内盤 : ソニー
SICP-1820)
ベン・ゴールドワッサーとアンドリュー・ヴァン・ウィンガーデンの2人を中心としたアメリカ・ブルックリンを拠点としたユニットのメジャー・デビュー盤。
「このバック・トラックは、キーボード/シンセサイザーで出してるのでしょうか? サンプリング? それともギターのエフェクタ類を駆使して?」(おそらく、その全てだろうけど...苦笑)といった具合にどーゆー方法でこの音を出してるのか考え込んでしまいそうなほどフワフワとした浮遊感あふれる不思議な音像に、かん高いヴォーカルが乗るサウンド。一度聴いたらアタマから離れなくなる独特の音。私は1回聴いただけでこのコーナーへの採用を決めました(笑)。おそらく、このアルバムは2008年を代表する名盤として語り継がれることになるでしょう。もし、このアルバムに欠点があるとしたら...バンド名が「management」の略ってことで、ダサダサなことだな(爆笑〜!!!)。
R.I.Y.L. :
ANIMAL COLLECTIVE, THE FLAMING LIPS
(2008.12.4)
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MiChi--UP
TO YOU
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(国内盤 : Sony
Music Associated Records AICL-2053〜4)
英日ハーフで、英国滞在歴も長い女性シンガーのメジャー・デビュー・フル・アルバム。
全般的にはピコピコ打ち込み主体のバック・トラックに、MiChiのヴォーカルが載るガールズ・ポップスなんだけど、なかにはギターのリフが前面に出てロック色の濃い曲もある。シングルのカップリングでアヴリル・ラヴィーンの“Sk8er
Boi”とニルヴァーナの“Smells Like Teen
Spirit”のカヴァー、インディー・デビュー盤でスパイス・ガールズの“Wannabe”のカヴァーを演ってることから、彼女の狙いもアヴリルとニルヴァーナの間の音をもっとダンス寄りにしたモノなんだろう、きっと(苦笑)。'80年代にマドンナがやってた音楽を今ふうのサウンドで再構築したと考えると分かりやすいかも(?)。
シングル曲としてリリース済みの“PROMiSE”と“ChaNge the
WoRLd”などのポップな楽曲や“WoNDeRLaND?”やアルバムタイトル曲の“UP
TO
YOU”みたいな思わず手拍子したくなくほどノリのよい曲、ロック色の濃い“Something
Missing”や“One of a
Kind”、アコースティックな感触を大切にした“RaiN”や“Oh
Oh...”、バラードの“YOU”などもイイけど、“Why oh
Why”のバックトラックのチープさと、歌詞のあまりのバカバカしさ大ウケ(笑)。
R.I.Y.L. :
'80年代のMadonna, Avril Lavigne, Gwen
Stefaniのソロ
(2009.11.10)
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MIRAH--Advisory
Committee
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(import : K
KLP-135)
この春、ディア・ノーラと共にジャパン・ツアーを敢行した、オリンピアの『K』レーベル所属の自作自演女性歌手『Mirah』ことMirah
Yom Tov
Zeitlyn嬢の2枚目のアルバム。先のジャパン・ツアーではエレクトリック・ギター1本による弾き語りスタイルで歌ってましたけど、このアルバムではストリングスあり、リズム・ボックス使用のチープな打ち込みモノあり、アコーディオン使ったレトロ調なモノあり...とイロイロ表情豊かなサウンドを披露しとります。が、彼女の基本となるサウンドはアコースティック・ギター1本で奏でるような涼し気なモノ。タニヤ・ドネリーふうの涼し気なハイトーン・ヴォイスも清涼感出してます。ポップな“Cold
Cold Water”と“Apples In The Trees”、レトロに迫る“Light
The Match”は買い。
R.I.Y.L. : Tanya
Donelly,Katharine Whalen (SQUIRREL NUT
ZIPPERS)
(2002.5.10)
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MIRAH--C'mon
Miracle
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(import : K
KLP-160)
オリンピアの『K』レーベル所属の自作自演/宅録のメガネっ娘・『Mirah』ことMirah
Yom Tov
Zeitlyn嬢の3枚目のアルバム。今までのアルバムと同じく、ストリングスあり、リズム・ボックス使用のチープな打ち込みモノあり...と、何でもアリの表情豊かな音世界を披露しとりますが、前作『Advisory
Committee』よりは、サウンド・プロダクションが向上し、イイ意味でのインディー臭さが無くなった。一般ピーポーにも充分アピール出来るような音質になったと思います(笑)。タニア・ドネリーやザ・サンディズのハリエット・ウィーラー、フレンテ!のアンジー・ハートのような涼し気な歌声とサウンドが彼女の魅力。このジャケットが何よりも彼女の音世界を表してると思います(笑)。
リズムが面白い“Jerusalem”と“The
Light”が特に気に入りました。
R.I.Y.L. : Tanya
Donelly,THE SUNDAYS, FRENTE!
(2004.6.30)
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MISSILE
GIRL SCOOT--Wanderland
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(国内盤 : 東芝EMI
TOCT-24569)
『女リンプ・ビズキット』? はたまた『体育系チボ・マット』? JUNNとU-RIの女性ヴォーカル2人を擁する日本の5人組のミクスチャー・バンドのメジャーで2枚目のアルバム。アルバムとおして聴くとやっぱりシングルにもなった“NO
SWEAT”が最大のヤマ場になっている。この凶暴だけどポップな曲がミサイル・ガール・スクートの魅力を端的に表してるんじゃないだろうか? 『凶暴』担当JUNNと『ポップ』担当のU-RIね(笑)。突撃ィ〜〜〜!!!
R.I.Y.L. : LIMP
BIZKIT、ZEBRAHEAD
(2001.3.31)
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MODEST
MOUSE--Good News For People Who Love Good
News
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(国内盤 : EPIC
EICP364)
前作『The Moon &
Antarctica』ではイマイチこのバンドの良さが分からなかったけど、『Billboard』のアルバム・チャートでビックリするほどの好成績を収めた本作は、インディー出身のオルタナ臭やアングラ風味を残しながらも、ポップでキャッチーで聴き易い。このアルバム聴いて、一番脂が乗ってた頃のペイヴメントを思い出しました。カラカラ乾いたサウンドで、湿り気が一切感じられないのもペイヴメント的。
話は変わるけど、「バッド・ニュースを好む人へのグッド・ニュース」って、良い知らせなんでしょうか? それとも悪い知らせなんでしょうか?(笑)
R.I.Y.L. :
PAVEMENT, SEBADOH
(2004.6.30)
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MORRISSEY--Years
Of Refusal
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(国内盤 :
ユニバーサル UICO-1162)
モリッシーが放つ、3年ぶり9枚目のソロ・アルバム。
1曲目のストレートなロック“Something Is Squeezing My
Skull”に象徴されるように、若々しいロック・アルバムに仕上がってる。ブックレットに載ってるバンド・メンバーの写真を見る限りでは、若いミュージシャンを起用してるみたいだけど、それが功を奏したか? '90年代前半までのソロ・キャリア黄金期の彼の作品を彷佛とさせる。21世紀に入ってからの作品もちゃんと聴き続けてた私だけど、モリッシーの作品を聴いてここまで私がアツくなれたのは、『サウスポー・グラマー』以来かもしれません(笑)。
昔のモリッシーを知っていて、「今さらモリッシーなんて」と思ってるひとにこそ聴いてもらいたいです。
ちなみに、私が気に入ってる曲は、前出の“Something Is
〜”のほか、“Sorry Doesn't Help”あたりです。
R.I.Y.L. :
『"Kill Unkle"』, 『"Voxhall And I"』
(2009.4.30掲載予定分を2009.7.2に掲載)
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MUSE--Black
Holes And Revelations
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(国内盤 : ワーナー
WPCR-12307)
ミューズの4thアルバム。
デビュー・アルバム『ショウビズ』のあまりにも「レディオヘッド・クローン」した作風に嫌気を感じ、「ダメだ、こりゃ」と、以後の彼らの作品については(音楽メディアでいくら絶賛されようが)無視を決め込んでいたんだけど、この(私にとって)失われた時間の間に劇的に進化を遂げていたようで、デビュ−作のような「レディオヘッド・クローン」のような箇所は少なく(マシューのヴォーカル・スタイルがトム・e・ヨークを思わせる程度)、すっかり彼ら独自の音世界の確立に成功。
ポップな“Starlight”、ファルセットが心地よく響く“Supermassive
Black Hole”、キーボード・リフが印象的な“Map Of The
Problematique”、ドリーミィーな“Solder's
Poem”、中村あゆみの“翼が折れたエンジェル”の♪もし〜俺がスーパーヒーローだったら〜...にソックリなメロディーが出てくる(笑)“Invincible”、ヘヴィーかつグルーヴィーな“Assassin”など、収録曲が1曲1曲際立った個性を放ちながらも、アルバム全編通して物語が1つ完結するようなトータルな作りになってるドラマティックな楽曲配置も見事。
カンケー無い話ですが、これまで、私にとって“Take A
Bow”といえばマドンナの曲(アルバム『ベッドタイム・ストーリー』収録)でしたが、このアルバムを聴いてからは「“Take
A Bow”といえばミューズの曲」になりました(笑)。
R.I.Y.L. :
SUEDE, MANSUN, RADIOHEAD
(2006.8.31掲載予定分を2007.11.29に掲載)
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