VAULT...過去のオススメ盤

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GARBAGE--Beautifulgarbage

(国内盤 : ソニー SRCS-2533)
 ニルヴァーナの『ネヴァーマインド』をプロデュースしたブッチ・ヴィグ先生のバンドとして知られるガービッジが、3枚目のアルバムで大化け!!! 今までトリップポップなどから影響受けたループやサンプリング多用のサウンドの斬新さのみを語られることが多かったガービッジが、「サウンドの斬新さ」よりも「楽曲の良さ」に重きを置いたような作品を提示。スタンダード・ポップスに敬意を払うかのような“Can't Cry These Tears”や、ヴォーカルのシャーリィ・マンソンがコケティッシュな魅力を振りまく“Cherry Lips (Go Baby Go!)”など、今までのガービッジには考えられなかった曲が多数収められとります。確かに独特の『毒』は薄れたけど、代わりに得たもののほうが大きい。パンク・バンドからポップ・ロック・バンドに完全脱皮した頃のブロンディを思わせる変化! 力作!!!

R.I.Y.L. : BLONDIE

(2001.10.4)

MARK GARDENER--These Beautiful Ghosts

(国内盤 : フィルター・レコード PRPH2081)
 元・ライド〜アニマルハウスのギター兼ヴォーカリストだったマーク・ガードナーのソロ・アルバム。...っつうか、彼の本拠地・オックスフォードのバンド、ゴールドラッシュと組んでるので、あまりソロって感じはしない(笑)。
 '90年代初頭にライドのメンバーとして、轟音ギター・サウンドで『シューゲイザー』のブームを興したキーパーソンであったマークが2000年にアニマルハウスで出したアルバムは往年のライドのファンに驚愕と失望をもたらすようなウネウネしたグルーヴ感重視のサウンド。轟音ギター・サウンドが無いのは仕方ないが、ライドで聴けた繊細さのカケラも無いサウンドに多くのファンが失望したせいか、アニマルハウスはアルバム1枚きりでポシャり、マークはまたシーンから姿を消したていた。アコースティック弾き語りライヴ・アルバム『ライヴ・アット・ザ・ニッティング・ファクトリーNYC』(2003年)でようやく自分の進むべき道を定めたのか、全編アコースティックなサウンドで、初期〜中期のライドの楽曲にあった繊細さが戻ってる。極論すれば、ライド時代の曲をアコースティックで演ったような曲ばかり(笑)。往年のライドを知らなくても、トラヴィスやコールドプレイが好きなU. K.ロック・ファンに充分アピールする音だと思っとります。
 ライド時代の盟友、アンディ・ベルがハリケーン#1を経てオアシスに加入してしまったため、現在のミュージック・シーンにおける知名度に相当な開きが出てしまったけど(極道兄弟のバックを務める今のアンディが幸せだとも思わないが...)、その差を一気に埋めるアルバム(であって欲しい...苦笑)。

R.I.Y.L. : RIDE, TRAVIS, COLDPLAY

(2006.5.31)

THE GENTLE WAVES--Swansong For You

(国内盤 : 東芝EMI VJCP-68270)
 ベル・アンド・セバスチャンのイゾベルのサイド・プロジェクトの2ndアルバム。イゾベルのヴォーカルを主軸に据えた優しい楽曲が並ぶアルバム。ベルセバの最新作『わたしのなかの悪魔』よりも焦点が定まったアルバムづくりがされている。こちらのほうが「ベルセバ」と聞いて思い出すサウンドに忠実な音を出していて、ベルセバよりもベルセバらしい(笑)。ベルセバの『わたしのなかの悪魔』の出来にイマイチ納得出来ないひとは是非!

R.I.Y.L. : BELLE AND SEBASTIAN

(2001.2.18)

GLADLY--The Delution Gate

(国内盤 : STRAIGHT UP RECORDS SUR-082)
 柚木兄妹(姉弟?夫妻?)を中心とするエモなロックを演る金沢の4人組が、2001年6月にひっそりとリリースしてた3rdアルバム。このGLADLYは、3人のメンバー...ベースのMayaさん、ギターのTakeshiさん、そして巨漢ドラマー(笑)Masahiroさん...がリード・ヴォーカルを取るのが特徴で、この3人がリレー形式でヴォーカルをつないでくさまが、元々エモでドラマティックなサウンドをより劇的に演出してく。
 過去のアルバムでは英詞が中心だった彼ら、このアルバムでは日本語詞の曲が増えたお蔭で演歌っぽい和風なウェットさも増えたけど(苦笑)、ライヴで定番曲の“Ah...”から11分を超す大作“Eternal Blackly”まで独自のウェットなエモ・サウンドを披露してる。しょーじきに書くと、歌がかなり下手なんだけど(笑)「金沢にもこんな音出すバンドが居るんだ!」...と吹聴するため、ヴォーカル・パートの拙さには敢えて目をつぶりました(笑)。

R.I.Y.L. : NAHT, Sereo Fabrication of youth

入手方法のお問い合わせ先→http://www.straightup-rec.com/disc/list5.html

(2002.3.17/3.25)

GLOSS--Gloss

(国内盤 : ゾンバ ZJCI-10042)
 今年行われた
ロック・フェス『SUMMER SONIC '01』にも登場した英国を拠点としたバンド、グロスのデビュー・アルバム。このひとたちのライヴを『SUMMER SONIC '01』で観てメッチャ気に入ったんだけど(笑)、ブロンディに憧れてアイスランドからイギリスに渡ってバンドを始めたという紅一点の女性ヴォーカリスト、ハイドラン・アナのヴォーカル・スタイルはデボラ・ハリー(ブロンディ)というよりは、カーディガンズのニーナ。したがってかなりカーディガンズっぽく聴こえます。ただカーディガンズっぽいだけじゃなく、どことなくフレンチ・ポップっぽい味付けも。シングルとして切られた“Lonely In Paris”の他、ダンサブルな“This Is All I Need”など、舌足らずなロリポップが満喫できます(笑)。何故かBonnie Pinkのファンの間で人気高し!(笑)

R.I.Y.L. : THE CARDIGANS, Bonnie Pink

(2001.9.25)

THE GO-BETWEENS--Bright Yellow Bright Orange

(国内盤 : ワンダーグラウンド・ミュージック WRCD-10)
 ロバート・フォースターとグラント・マクレナンの2人による再結成ゴー・ビトウィーンズの(再結成後)2枚目となるアルバム。
 ネオ・アコースティック・ファンにとって伝説的なバンドだけあって、楽曲の出来は手堅く、サウンドもアコースティック・ギター主体にシンプルに淡い味付けでまとめ上げられている。「これぞ職人芸!」と思わずうなりたくなるような、ほのぼのとしたポップソングが楽しめる。春先のポカポカ陽気のなかで聴くにはうってつけの1枚。
 なお、本作では、ジャネット・ワイスはドラムを叩いておりません(苦笑)。

R.I.Y.L. : QUASI, late TEENAGE FANCLUB, Mary Lou Lord

(2003.3.31)

GO!GO!7188--蛇足歩行

(国内盤 : 東芝EMI TOCT-24505)
 何かと話題の鹿児島出身の女のコ2人+男1人の歌謡ポップ・パンク・ロック・トリオのデビュー作。いったいどこから遺伝子引き継いできたんだ?と思えるほど往年の日本の歌謡曲のエッセンスが入ったパンク・ロックを聴かせてくれている。ユウちゃんの突き抜けハイ・トーン・ヴォーカルが魅力的。『第1次エレキ・ブーム』(ベンチャーズ)の影響っぽい“彼女と私”は名曲。ジッタリン・ジンへのオマージュを示した(...と、私は好意的に解釈してる)“ジェットにんぢん”も面白い。勿論、“太陽”もネ。

R.I.Y.L. : ロリータ18号、ザ・ピーナッツ

(2000.12.26)

SELENA GOMEZ & THE SCENE--A Year Without Rain

(国内盤 : エイベックス AVCW-13128)
 アメリカの若手女優セレーナ・ゴメス率いるザ・シーンの日本でのデビュー盤にあたる2ndで、昨年中にリリース済みである本国アメリカではすでに大ヒットを記録。
 中身を簡単にいうと、ブリトニー以降の流れをくんだ他愛も無いダンス・ポップであり、フツウならこのコーナーで取り上げることはまず無い。それなのに、どーしてこのアルバムを取り上げたかというと...。
 オープニングからキャッチーできらびやかなポップ・ダンス・チューンが続く。単調になりかけたところの3曲目のは、それまでの流れを断つかのように♪rock mafia〜の男声のかけ声で始まり、シンプルなビートを持つ“Rock God”(ちなみに、ケイティ・ペリーがソングライターとして関与)。この曲がほどよいアクセントになってて、個人的には、このアルバムを興味深いものに変えてると感じてる(苦笑)。この曲があるから、続く“Off The Chain”と“Summer's Not Hot”(たぶん、このアルバムのクライマックス)が引き立ってるんだと思います(苦笑)。曲順1つで、何の変哲も無いアルバムが名作に変わる典型例ですな、コレは...(笑)。
 ポップなダンス・チューンだけじゃなく、バラードの“Ghost Of You”や、エンディングにふさわしい“Live Like There's No Tomorrow”もイイ。

R.I.Y.L. : Britney Spears, Christina Aguilera

(2011.1.31掲載予定分を2011.3.31に掲載)

GOOD CHARLOTTE--Good Morning Revival

(国内盤 : ソニー EICP-750)
 双児のマッデン兄弟を中心としたアメリカの人気パンク・バンドの4th。♪人生〜人生〜人生〜死ぬ〜死ぬ〜...という日本語のクワイアで幕開けし、多くの日本人ファンのド胆を抜いた前作『クロニクル・オヴ・ライフ・アンド・デス』から2年半ぶりのアルバム。
 これまでの彼らも上質なポップ・ソングを聴かせてくれていたけど、私の年齢からするとあまりにも「お子ちゃま向け」過ぎであり、彼らの音楽をある程度は評価しつつも、あまり表立って「グッド・シャーロットが好き☆」とは言えずに居た。実際、彼らの音楽は「パンク」に分類するのも憚れるほどポップだし...。彼らも年齢を重ねたせいか、このアルバムでは以前聴かれたようなお子ちゃま臭さは無くなり、アルバム全体にトータル・コンセプトを持たせたかのような首尾一貫性を感じるような作りになっている(これは、前作からみられた傾向だが)。さらに、以前は「パンク・バンド」であることにこだわったのかノリ重視だったのが、もはや「パンク・バンド」の枠を外れることに踏ん切りが付いたのか、楽曲重視に変わった。どの曲もじっくり作り込まれ、アレンジも細かく施されてる。以前のような脳天気なだけの曲もみられなくなり、歳相応に陰りと湿り気を帯びた曲も増えた。「ロック・バンド」へ脱皮することに見事成功した作品。

R.I.Y.L. : GREEN DAY, SUGAR RAY

(2007.5.31掲載予定分を2007.10.11に掲載)

GORILLAZ--Golliraz

(国内盤 : 東芝EMI TOCP-65676)
 ブラーのデーモン・アルバーンが、チボ・マットの羽鳥美保らとやってるサイド・プロジェックト...って言っちゃいけないのか(笑)。有名なコミック作家(らしい)ジェイミー・ヒューレットが描くマンガ・キャラクターたち4人が演ってるバンドです(笑)。これ、巷では『ブラーのデーモンの副業』的捉えかたされてるけど、演ってる音の雑食性から言ったら主役は羽鳥美保じゃないのお?(笑) 私にはチボ・マットそのものに聴こえます(笑)。最近のブラーの作品とブラーのグレアム・コクソンのソロとこれを聴き比べると、『アバンギャルドさのないブラー(すなわち、グレアム欠けたブラー)』っていう感想も...。デーモンにはブラーよりもこーゆー音のほうが似合ってるんじゃないの???(笑) アッ、ブラー・ファンのひとゴメンナサイ...。

R.I.Y.L. : CIBO MATTO

(2001.9.2)

GREG GRAFFIN--Cold As The Clay

(国内盤 : ソニー EICP-640)
 『メロコアの帝王』と呼ばれるメロコアの老舗格バンド、バッド・レリジョンのフロントマンであるグレッグ・グラフィンの初のソロ名義のアルバム(1997年に、AMERICAN RESION名義で1枚アルバムを出している)。このアルバムでグレッグが披露してる曲は、フォーク、カントリーといったジャンルに入るようなモノで、『メロコア』、『パンク』といった音からは大きくかけ離れてる。彼のオリジナル曲が半分、残りは米国のトラディショナルのカヴァーという構成。演奏も、ベースやドラムが入るバンド編成の曲は半数以下で、アコースティック・ギターを中心に、ハーモニカ、バンジョー、マンドリンなど、その手の音楽に必須な楽器を使用。従来バッド・レリジョンで彼が披露してるサウンドと比較すると、圧倒的に音数が少なく、シンプル。バックの演奏がうるさくない分、もともと定評がある(?)グレッグの『うた』の良さと味を堪能出来る。現代パンクのカリスマのひとりである彼の音楽的ルーツが垣間見れ、なかなか興味深い作品。
 このアルバム聴いて、パンク歴30年で、パンクの権化のような彼ですらこの手の音楽がルーツにあると知り、少なくともアングロ・サクソン系のアメリカ人はみんな、フォークやカントリーがルーツにあるんだな...という認識を新たに持ちました(苦笑)。

R.I.Y.L. : 米国のトレディショナル・ミュ−ジック

(2006.8.31掲載予定分を2007.12.3に掲載)

GUIDED BY VOICES--Isolation Drills

(国内盤 : P-ヴァイン PCD-24080)
 もう何枚もアルバムをリリースしてて、USインディーズの顔役ともいえるガイデッド・バイ・ヴォイセズの1年半ぶりの新作。エリオット・スミスが鍵盤奏者として参加してます。リック・オケイセックをプロデューサーに起用した前作でのポップ感覚をそのまま持ち込んだ作風。トゥールやレディオヘッドなど暗黒系ばかりが幅を利かす今のミュージック・シーン、それらの闇を一気に晴らすかのような清涼剤的爽快感が味わえました。アメリカの小屋廻りで叩き上げたオヤジたちの貫禄の音。また来日したら、50曲くらいライヴで演るのでしょうか???(爆笑〜!!!)

R.I.Y.L. : THE SMITHEREENS, BARENAKED LADIES

(2001.6.30)

GUSTER--Lost And Gone Forever

(国内盤 : イーストウェスト AMCY-7199)
 ギター兼ヴォーカル2名とパーカッショニスト1名の3人編成のアメリカのバンド。トード・ザ・ウェット・スプロケットほど哀愁漂っておらず、ソウル・アサイラムほどコブシが効いておらず、ウィーザーほどギターがうるさくないし、ファルセットを使う曲じゃベン・フォールズ・ファイヴっぽく聴こえるし...といったサウンド。聴き込んでるうちにジワリとくるアルバムです。プロデューサーは、あのスティーヴ・リリーホワイト。邦題は『なくしてしまったもの』

R.I.Y.L. : TOAD THE WET SPROCKETWILCO

(2000.3.23)

 

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