VAULT...過去のオススメ盤

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ABANDONED POOLS--Humanistic

(import : Ecstasy Records International/Warner Bros. 9 48106-2)
 Tommy Walterなる人物ひとりによるユニットのアルバム。アルバム・ジャケットに描かれたイラストは彼の似顔絵のようです(笑)。スマッシング・パンプキンズからの影響が強く感じられる打ち込み主体の今ふうのロックを演ってます。スマパンをもっとポップ・フィールドに移行させたようなサウンド...というべきか。ビリー・コーガンほどではないにしろ、Tommyの声はカエル系だし(笑)。“Suburban Muse”や“Sunny Day”、“L. V. B. D.”や“Seed”など、曲によってはあからさまにスマパンしてるので、スマパン・ファンは思わず笑ってしまうかも(例えば、“L. V. B. D.”はモロに“The Everlasting Gaze”。“Seed”は“Zero”っぽい...笑)。ただし、ビリー・コーガンほど『ナルシスト』してないので、スマパンほど奥行きのある音世界ではないけどね。

R.I.Y.L. : THE SMASHING PUMPKINS

(2002.4.27)

AC/DC--Stiff Upper Lip

(国内盤 : イーストウェスト AMCY-7117)
 前作『ボールブレイカー』から4年半ぶりのAC/DCの新作。ここ2作ほど売れっ子プロデューサーを起用していたが、オーヴァー・プロデュース気味でAC/DCらしいフックに欠けていた。今作は初期のAC/DCを支えたジョージ・ヤングをプロデューサーに迎えているが、お蔭で、まるで時代を無視したかのようなスカスカのサウンドに仕上がってる。作り込まれた音ばかり聴き慣れた耳には、実に新鮮に聴こえるんだワ、コレが(笑)。ブライアン・ジョンソンの『鬼太郎の目玉オヤジ』声ヴォーカルも刺激的。

R.I.Y.L. : AC/DC produced by Venda & Young

(2000.4.21)

ALICE IN CHANIS--Black Gives Way To Blue

(国内盤 : EMI TOCP-66907)
 '90年代初頭のグランジ/オルタナ・ムーヴメントの立役者のひとつだったものの、ヴォーカリストのレイン・ステイリーが変死した2002年以降、長らく活動停止状態だったアリス・イン・チェインズ。後任のヴォーカリストとしてウィリアム・デュヴァールを迎え2006年に再始動し、地道にツアーを行ってた彼らが満を持してリリースした復活アルバムが、コレ。
 彼らが新作を出すのは14年ぶりのこと。長らくブランクがあったうえ、ヴォーカリストにも変更があったとなればかなりのサウンドの変化が予想でき、あまり期待せずに聴いたところ、あまりにも昔のサウンドそのまんまでビックリ! アリス・イン・チェインズといえば、ダークで陰鬱な呪文みたいなコーラス・ワークが特徴的だったけど、その特徴的なコーラス・ワークが昔のまんまの雰囲気のため、何の違和感もなくウィリアムのヴォーカルも耳に馴染んだよ(苦笑)。

R.I.Y.L. : TOOL

(2009.12.9)

ALL ABOUT EVE--The Best Of All About Eve

(import : Spectrum 544 153-2)
 '87年にメジャー・デビューし、'93年に解散するまで一部で絶大なる人気を誇ったイギリスのバンドのベスト盤。紅一点のジュリアンヌ・リーガンの叙情性そして母性あふれるヴォーカルは多くのファンを虜にしました。パンク/オルタナ出身のバンドでありながら、プログレ/メタル・ファンの支持を集めた不思議なバンドでもあります(笑)。解散から7年も経ち、オール・アバウト・イヴの名前すら知らないひとが増えてますが、彼女たちのことを知らないアナタにこそ聴いてもらいたい!!! 
→詳細はこちら

R.I.Y.L. : BLACKMORE'S NIGHTTHE MISSION

(2000.4.21)

ALL ABOUT EVE--All About Eve

(国内盤 : ユニバーサル UICY-3386)
 小野島 大センセイが監修のユニバーサル・ミュージックの企画『UK NEW WAVE Renaissance』シリーズの1枚としてリイシューされたオール・アバウト・イヴ(以下、AAE)の1988年発表のデビュ−作(ボーナス・トラックが2曲追加で、邦題『イヴの序曲+2』)。小野島センセイがAAEに興味があったなんてビックリ!思ってたら、解説を書いてるのは小野島センセイじゃなくて久保田稔人さん(笑)。旧・日本盤のライナーノーツを書いてた山田道成氏の「女神のような女=ジュリアンヌ・リーガン」といった名文句が読めなくなったのは痛いが(笑)、こうして日本盤が再々発になったことを素直に喜ぼう(笑)。
 今回、'80年代ニュー・ウェイヴの再評価の文脈で日本盤が復活したワケだけど、紅一点の看板ヴォーカリスト・ジュリアンヌ・リーガンがスージー&ザ・バンシーズの影響下にあったり、元・ジーン・ラヴズ・イザベルのメンバーだったり、ザ・ミッションのバック・コーラスやってたり...と、確かに人脈的にはポジパン〜ゴシック・ロックの出だけど、このアルバムで聴かれる“Martha's Harbour”(邦題は“恋人たちの港”)や“She Moves Through The Fair”(邦題は“春を待ちわびて”)といった楽曲に現れてる英国のトラッド・フォークからの影響が(日本では)ウケてたワケで、純然たるニュー・ウェイヴというよりは、オールド・ウェイヴに近いビミョーな立場のサウンド(苦笑)。例えて言うなら、『女リンキン』と呼ばれながら実際は結構オーソドックスなロックだったエヴァネッセンスみたいな感じ(笑)。
 というワケで、エヴァネッセンスがウケた後の今だからこそ聴いて欲しい1枚!
※AAEについての詳細は
こちら→およびこちら→を参照

R.I.Y.L. : EVANESCENCE, THE MISSION

(2004.7.31掲載予定分を2005.6.2に掲載)

THE ALL-AMERICAN REJECTS--The All-American Rejects

(国内盤 : ユニバーサル UICW-9005)
 アメリカはオクラホマ州のなんにもない田舎に育ったタイソン・リッター(vo., b.)とニック・ウィーラー(g., key., programming)の2人を中心にした新人バンドのフル・デビュー・アルバム。乱暴に形容してしまえば、1stと3rdで聴けるウィーザーの曲のテンポをユルくして、ノイジーなギターを控えめにして、代わりにキーボードによる装飾を増やしたようなようなパワーポップが延々と続く(笑)。ファルセットになった時のヴォーカルも、ウィーザーのリヴァースのそれを思い起こさせる(笑)。“Happy Endings”はリズム・パターンからしてウィーザーの“Don't Let Go”そのまんま(苦笑)。...ということで、ウィーザーのファンは即買い(笑)。この手の青臭い「胸キュン・ポップ」が好きなひとも是非! このアルバム聴いてると、「青い空は、どこまで行っても青い空のまんまなんだ」...という気がしてきます(笑)。

R.I.Y.L. : WEEZER, SUMMERCAMP, STARLING

(2003.6.30)

THE ALL-AMERICAN REJECTS--When The World Comes Down

(国内盤 : ユニバーサル UICS-1183)
 アメリカン・パワー・ポップの中堅バンドとなったオール・アメリカン・リジェクツの3rd。
 2003年のデビュー盤は良かったものの、2005年の2ndは個人的には過剰に商業的で、刺激の少ないつまらない作品に感じたお蔭で『ダメ出し』してしまった。私には『ダメ出し』されたけど、前作はアメリカで200万枚売れる大ヒットになってしまったから、約3年ぶりのこのアルバムでも前作の延長線上の刺激の少ないつまらない作品になるんだろう...と思ったけど、意外にも、1stにあるような みずみずしさをたたえた胸キュン・ポップな作品でビックリ。
 確かに、“Fallin' Apart”と“Real World”(この曲のイントロは、カーディガンズの“My Favorite Game”みたいだね)のシンセのいかにも人工的なイントロなど、オーヴァープロデュースでゲンナリする部分もあるけど、“Back To Me”みたいなキラー・チューンを代表に、アルバム通して曲がよく書けてる。特に、The PiercesのCatherine PierceとAllison Pierceをゲスト・ヴォーカルに迎えた“Another Heart Calls”はチョー青臭い胸キュン・ポップで、このアルバムのクライマックス。それくらいの名曲。
 最後にカンケイ無い話だけど、本作は本国では2008年のリリースなワケ。これが3枚目のアルバムでそれなりに日本にファンも居るハズなのになんで日本盤でるのに3ヶ月もかかるんぢゃ! ダウンロード全盛のこの時代、日本のレコード会社が守りに入ってる気がしてなりません...。

R.I.Y.L. : WEEZER, 最近のJIMMY EAT WORLD

(2009.2.28/3.1)

DOT ALLISON--Afterglow

(国内盤 : BMGファンハウス BVCP-21104)
 音だけの印象でいえば、ポーティスヘッドとかカーヴを思い浮かべたが、これらのアーティストと決定的に違うのが、ドット嬢の歌にはドロドロとした『女の情念』が感じられないところ。バックの音は不幸なものを背負込んでるかのように重いのに、ドット嬢の歌には不幸さが感じられない。それどころか曲によってはケイト・ブッシュ的天然さを思わせることすらある。この『不幸なのに本人がそれに気付いていないかのような音』を積極的に支持!
 マニがベースで、ケヴィン・シールズもギターで参加。

R.I.Y.L. : PORTISHEADCURVE

(2000.3.23)

DOT ALLISON--We Are Science

(国内盤 : Pヴァイン PCD-23265)
 1999年リリースの1stソロ『アフターグロウ』に続く、ドット・アリソン待望の2ndアルバム。前作では暗黒世界にドップリ浸ったバッキング・トラックに、清楚なオネエサマのようなドットのヴォーカルが乗るミスマッチが面白かったんだけど、ブロンドの長髪をバッサリ落として外見上でもイメチェンを謀った今作では、フツウの打ち込み系ダンス・チューンをバックにドットが歌う感じで、前作に比べるとミスマッチゆえの面白さは薄れたような気がする。だけど、“Hex”でのドットのヴォーカル(♪bah bah bah bah〜bah bah bah bah〜)を聴くと、やっぱりコレはコレで無気味(笑)。

R.I.Y.L. : CURVEGARBAGE

(2002.8.29/10.7)

天野月子--Sharon Stones

(国内盤 : ポニーキャニオン PCCA-01687)
 インディー時代から一部で評判になってたらしい女性ソンガー/ソングライターのメジャー・デビュー・アルバム。サウンド的にも歌詞的にも、典型的「林檎以後」な(笑)ロック系女性アーティスト。ただ、椎名林檎よりもメタル分が多いように聴こえます(笑)。「メタル・クィーン」からより大衆的な女性シンガーへ脱皮しつつある頃('80年代中期)の浜田麻里っぽいというか(笑)。“B. G. 〜Black Guitar + Berry Garden〜”に代表されるように、曲じたいはポップで聴き易いッス。椎名林檎のような巻き舌も無いし(笑)。

R.I.Y.L. : 椎名林檎, 浜田麻里

(2002.7.31/9.5)

TORI AMOS--Strange Little Girls

(国内盤 : イーストウエスト AMCY-7283)
 トーリ・エイモスの6作目は、全曲男性ヴォーカルの歌を、女性であるトーリが歌う...という全編カヴァーの企画アルバム!!! トーリが選んだ曲は、ルー・リードやトム・ウェイツ、ニール・ヤングといった納得できるモノから、ストラングラーズやエミネムといった意外なモノまで幅広い。そんな幅広い選曲のなかでも、ホントに「enjoy the silence」してるかのようなデペッシュ・モードの“Enjoy The Silence”、とてもビートルズ・ナンバーに聴こえない“Happiness Is A Warm Gun”、ホントに血の雨が美しく降り注いでるかのようなスレイヤーの“Raining Blood”、ピアノ弾きがピアノ弾きの曲選んで正々堂々とピアノで勝負して勝った!ジョー・ジャクソンの“Real Man”...など、聴きどころ多し。特に後半は4th『クワイアガール・ホテル』で聴かれたような『正気と狂気の間のつなわたり』感覚の『美』が味わえます。大推薦!!!

R.I.Y.L. : Kate Bush

(2001.12.18)

A M RADIO--Radioactive

(import : Elektra 62846-2)
 2002年のウィーザーのジャパン・ツアーの前座で演奏したアメリカの5人組パワー・ポップ・バンドのメジャー・デビュー作。
 ウィーザーの前座やってたことからも分かるとおり、『それ系』の音だけど、もっと筋力アップして、昔ながらのハードロック・エッセンスが入った印象。少なくとも、「泣き虫」や「虚弱児」なイメージはありません。劇的なオープニングの“If This Is The End Of The World”や、陽気な“Hush”なんかイイね。“Neverwill”のギター・イントロは、ファウンテインズ・オブ・ウェインの“Go, Hippie”に似てる(苦笑)。“I Just Wanna Be Loved”って曲があるように、ハードなギターを散りばめたポップな楽曲たちが「be loved」されることを祈ってます(笑)。
 一部では(って、「オマエばかりやん!」と言われそう...苦笑)、「ヘヴィー・メタル界の北島三郎」(笑)ことロニー・ジェイムズ・ディオの手によって発掘され、ディオの1990年のアルバム『ルック・アップ・ザ・ウルヴズ』でデビューを飾ったギタリスト、ローワン・ロバートソンがメンバーなのが話題になってるけど、彼は曲づくりに関わっておりません。単なるギター弾き(笑)。

R.I.Y.L. : WEEZER, SUPERDRAG

(2003.12.31)

ANBERLIN--New Surrender

(国内盤 : ユニバーサル UICU-1179)
 アメリカ・フロリダ州出身の5人組のエモ・バンド、アンバーリンのメジャー・デビュー・アルバム。
 インディーズの『Tooth And Nail』で3枚のアルバムをリリースし、満を持してのメジャー・デビューとなる本作は、本国・アメリカでは昨秋にリリースされ、日本では4ヶ月遅れの発売となった。『Amazon』から「あなたの最近の買い物傾向からのおすすめ盤」として案内され、興味を持ったので(昨年中に)買った(苦笑)。
 1曲目の“The Resistance”から、「これぞエモ!」といえる疾走感あふれるロック・チューンが繰り広げられる。3曲目の“Blame Me! Blame Me!”はホント、最高(6曲目の“Disappear”も!)。どことなくポリス時代のスティングにも通じるスティーヴ・クリスチャンのハイ・トーン・ヴォーカルも爽快感を出すのにひと役買っている。
 エモ一本槍ではなく、“Breathe”のようなアコースティックな旋律をフィーチュアした曲やダンス・ミュージックっぽいうねりを持つ“Younglife”、スロウなバラード調で始まり、どんどん盛り上がってくドラマティックな“Miserabile Visu (Ex Malo Bonum)”もあったり、収録された楽曲もヴァラエティーに富んでいる。

R.I.Y.L. : JIMMY EAT WORLD, MAE

(2009.4.2)

安藤裕子--Merry Andrew

(国内盤 : カッティング・エッジ CTCR-14454)
 フジテレビ系の『スーパーニュース』のキャスターと間違えそうな名前をした(苦笑)女性アーティストの2ndアルバム
 初めて耳にした時、“彼05”のような「イッちゃってる」ような楽曲がギモ"ヂ悪く聴こえたため、耳が拒絶反応を示した(苦笑)んだけど、何度か聴いてるうちに耳に馴染んできて、すっかり愛聴盤になっとります(笑)。コケティッシュであり、アンニュイかつ小悪魔的でそれでいて癒し系だったり...と、楽曲によってコロコロ変わるヴォーカル・スタイルが魅力なんだろうと個人的には解釈してます(苦笑)。
 カーネーションのリズム隊、東京スカパラダイスオーケストラのホーン隊、TOKIEさん、LITTLE CREATURESの鈴木正人など、参加ゲストも豪華。
 ちなみに一番好きな曲は、“夜と星の足跡 3つの提示”です。

R.I.Y.L. : BONNIE PINK, 矢野真紀

(2006.4.30)

ANIMAL COLLECTIVE--Strawberry Jam

(国内盤 : Hostess WIGCD-199J)
 ニューヨークの鬼才集団、アニマル・コレクティヴの新作で、長期間『CMJチャート』(全米カレッジ・チャート)の上位を独走。
 ロック、テクノなどの音響系、ヒップホップなどあらゆる形態の音楽を呑み込み、キラキラ煌めく華美なノイズ・コラージュの世界を再構築。不勉強なモノで彼らのアルバムを聴くのはこれが初めてだったんだけど、もの凄いインパクトがあった(苦笑)。グランジがブームとなってから早15年余り。当時盛んに用いられた(当時の)新しい言葉として、『オルタナティヴ・ロック』というものがあった。この言葉じたいは今も盛んに使われてるが、1991年のグランジ・ブーム以降に登場し、このムーヴメントからの影響を受けたロックは皆『オルタナティヴ』と呼ばれ、言葉が指す音楽の範囲がどんどん広がってるため、なかには「え〜〜〜っ! これのどこがオルタナティヴ?」って思うモノまでもが含まれてしまってる。けど、このアルバムで聴ける音楽は1991年当時の定義そのまんまの『オルタナティヴ』だと思った(笑)。ヴォーカリストのエイヴィー・テアの声質がレス・クレイプールふうなものだから、このアルバムを聴いて真っ先にプライマスのことを思い出してしまった(苦笑)。プライマス聴いても大丈夫なひとには、このアルバムも大丈夫でしょう(笑)。

R.I.Y.L. : PRIMUS, Bjork

(2007.12.31掲載予定分を2008.1.31に掲載)

新井 仁--on the street

(国内盤 : LD&K LDCD-50028)
 Nothern Bright〜Ron Ron Clouの新井 仁の(全曲カヴァーだった1stソロ・アルバム『on the bed』に続く)2ndソロ・アルバム。
 そもそも、このアルバムを買ったのは、スザンヌ・ヴェガの“Luka”やレディオヘッドの“High & Dry”やギルバート・オーサリヴァンの“Alone Again, Naturally”のカヴァーが収録されてるからだけど、アコースティック・ギターによる弾き語りにちょっと音の装飾を足しただけのシンプルなサウンドで「いかにもソロ・アルバム然」とした音造りに惹かれるモノがあり、いつの間にか愛聴してました(苦笑)。シンプルな造りが幸いし、Ron Ron Clouのアルバムを聴いてただけじゃ決して気付かなかったであろう新井 仁の「うた」の魅力に気付いたのも収穫(笑)。全般的に肩の力を抜いてリラックスして作られた「なごみ系」のアルバムだけど、レディオヘッドの“High & Dry”のカヴァーだけミョーに力が入ってるような気がするのは私だけでしょうか?(苦笑) ボーナス・トラックとしてメイン収録曲4曲のアコースティック・ヴァージョン(完全アコギ弾き語り)が収録されてるんだけど、アルバムの性格上、メイン・ヴァージョンよりもこっちのほうが味があってイイです。
 ちなみに、カヴァー曲以外で一番気に入ってるのは、“Cigarettes & Coffee”です。

R.I.Y.L. : NORTHERN BRIGHT, RON RON CLOU

(2007.3.31掲載予定分を2007.11.15に掲載)

ARCTIC MONKEYS--Whatever People Say I Am, That's What I'm Not

(国内盤 : Hostess HSE-10001)
 U.K.ロック期待のニュー・カマーとして話題沸騰中、シェフィールド出身の4人組のアークティック・モンキーズのデビュー作。
 ヴォーカルのアレックス・ターナーのヴォーカル・スタイルがリアム・ギャラガー(オアシス)やティム・バージェス(ザ・シャーラタンズ)ふうなので、オアシス以降を思わせるようなU.K.ロック王道に聴こえるけど、オアシスよりもb.p.m.が多く、追い立てられるかのような切迫感・焦燥感を感じさせる凶暴な音。サウンドに漂う「俺様」的な傍若無人ぶりもデビュー時のオアシスを遥かに上廻る。サウンドはオアシスよりもずっと荒々しくダークで、ガレージ・ロックしてて、ダンス・ビート的うねりもある。こーゆー喩え方が致っるのかは分からないけど、「デビュー時のオアシスを2006年の今ふうにモディファイした最新モデル」といった感じ。ブルドーザーで一気に持ってかれるような感じは20そこそこの新人バンドとは思えない。

R.I.Y.L. : OASIS, THE CHARLATANS

(2006.8.31掲載予定分を2007.10.18に掲載)

ASH--Twilight Of The Innocents

(国内盤 : ソニー SICP-1471/2)
 シャーロット・ハザリーが脱退し、デビュー時のトリオ編成に戻ったアッシュが3年ぶりにリリースした5th。このアルバムを引っさげて『FUJI ROCK FESTIVAL '07』にも参加。
 個人的な話をすると、
1999年に観たライヴで、ティーンエイジャーやハタチそこそこの観客だらけのなかで自分が浮きまくってたのに居心地の悪さを感じ、ショックを受け(?)、2nd『ニュークリアー・サウンズ』より後の2枚の作品は聴いてなかったため、9年ぶりに聴いたアッシュの作品となった。以前は貧弱だったサウンド・プロダクションと、弱点とすら思えたティム・ウィーラーのヴォーカルの細さが劇的に改善されてて、ビックリ!!! デビュー作『1977』ですでに“Girl From Mars”や“Goldfinger”などの名曲を作り上げ、才能を感じさせてたティムのソングライターとしての成長ぶりにも驚かされた。アルバムのアタマを飾る“I Started A Fire”の高揚感、ディスコ風ビートに乗る♪you can't have it all〜のリフレインが耳から離れない“You Can't Have It All”、夢心地な感じがする“Polaris”、雷鳴がゴロゴロ轟くような“Shattered Glass”、そしてストリングスを導入し、ドラマティックにアルバムを締めくくるタイトル曲など、聴きどころ多し。
 このアルバムを最後に、もうCDとしてのアルバムは出さない(ネット配信のみにする)らしいけど、実に勿体無い!

R.I.Y.L. : WEEZER, FOO FIGHTERS

(2007.8.31掲載予定分を2007.10.18に掲載)

(国内盤 : よしもと YRCG-90034〜5)
 前作『トワイライト・オブ・ジ・イノセンツ』リリース時に、今後はアルバム制作を中止し、ネット配信によるシングル・リリースのみに移行することを表明してたアッシュ。そんな彼らのシングル曲配信プロジェクト『A-Z』の最初の半分(13曲)を1枚にまとめたアルバムがこうしてリリースされた。
 ネット配信したシングル曲のコレクションという性格上、(これまでのアルバムとは違って)アルバムとしてのトータルな作りを考慮しない、シングル曲ばかり集めた『グレイテスト・ヒッツ』的なアルバムになった。ポップでキャッチで、3rd『フリー・オール・エンジェルズ』の頃の彼らを思わせるみずみずしさとハツラツさが戻って来た。特に、前作がシャーロット・ハザレイの脱退後のアルバムということもあってダークな色彩があったけど、アルバム制作→プロモーション・ツアーのルーティンを外れ、制作環境を変えた影響は『吉』と出た。
 『A-Z』というシングル曲配信プロジェクト自身「次はどんな曲が配信されるんだろ?」というワクワク感をリスナーに持たせる意図があるようだけど、このアルバム聴いてたら確かに、「次はどんな曲が出てくるんだろ?」とワクワクする気持ちが出てくる(苦笑)。
ライヴでウケそうな“Ichiban”(苦笑)や“Neon”といった曲が個人的にはお気に入りです。
 日本盤のみのボーナス・トラックのうちの1曲“Kamakura”は日本のファンに宛てた曲で、東京、札幌、京都、大阪、新潟、横浜、広島、福岡、名古屋などの地名が登場。実際にライヴで演ったら相当ウケるだろうね(苦笑)。

R.I.Y.L. : 『Free All Angels』

(2010.5.31)

ASIA--Omega

(国内盤 : キング KICP-1470)
 結成25周年を期に、オリジナル・メンバーで再起を図った『プログレ界の幕の内弁当』ことエイジアの復活第2弾となるアルバム。
 復活第1弾となった前作『フェニックス』は、「あの4人が帰って来た!」という喜びだけで往年のファンたちからは無条件に歓迎され、内容の是非については二の次にされてた印象がある。前作はタイムマシーンに乗って1982年に戻ったかのような昔ながらのエイジア・サウンドだったけど、冷静になって聴いてみれば、メンバーの健康問題があったせいか、はたまたかつてないほどプログレ色が強かったせいか、全般的に暗かった。今回のサウンドは全般的にプログレ的な仕掛けは少なく、前向きで、明るくて、ポップ。オープニング・ナンバーの“Finger On The Trigger”は時代が時代なら大ヒットしてたこと間違いないくらいキャッチー。1stアルバムで聴かれたような緊迫感、スリルといったモノは無いけど、メンバー仲良く、楽しみながら作りました...というホノボノとした秀作で、昔エイジアに心踊られてたオジサン、オバサンたちは勿論のこと、「エイジアなんか聴いたことが無い」というニュー・ジェネレイションにもオススメ。“Don't Wanna Lose You Now”はブライアン・アダムズの“Heaven”に似過ぎだけどね(苦笑)。

R.I.Y.L. : 『ASIA』, 『Alpha』, 『Astra』

(2010.5.31)

ASIAN KUNG-FU GENERATION--君繋ファイブエム

(国内盤 : キューン KSCL-629)
 インディーズ時代から何かと評判だった4人組のギター・バンドのASIAN KUNG-FU GENERATION(通称: アジカン)のメジャー・デビュー盤。私は
去年のファウンテインズ・オブ・ウェインの来日公演の前座で演奏したの観て、彼らの存在を知りました(笑)。
 彼らのサウンドを語るのにさんざん言い古された形容ですが、とにかく「くるりに似ている」(笑)。特に『TEAM ROCK』で「エレクトロニ化」する前の、『図鑑』までの初期くるりに似てる。サウンドだけじゃなく、メンバー全員、学食で230円のA定食喰ってそうな冴えない風貌(そこらへんに居る兄ちゃん)ってとこも一緒。ヴォーカルがギター兼任の「メガネ君」ってところまで一緒(笑)。
 ...ってことで、アジカンを語るにはくるりは切り離せられないワケですが(苦笑)、“E”って曲の3' 14''〜3' 33''で聴けるギターフレーズはまんまオアシスの“Live Forever”だし、そういう遊び心あふれるところに、思わずニヤリ。
 やっぱ、先行シングルだった“君という花”って曲がズバ抜けて印象に残る。ハイハットのクロース連射のイントロが、ノーランズの“Crushin' Down”を思い出させて懐かしいモンで(苦笑)。

R.I.Y.L. : 『図鑑』の頃までの くるり

(2004.2.29)

ASOBI SEKSU--Asobi Seksu

(import : Friendly Fire Recordings FFR-001)
 日本人女性ヴォーカリスト/キーボード・プレイヤー・Yuki Chikudateを中心としたニューヨークを拠点とする4人組、ASOBI SEKSUのセルフ・タイトル・デビュー作で、2004年5月頃に『CMJ』チャートの上位に喰い込み一部で(?)話題になってた(笑)。
 まずは、なんと言ってもアヤし過ぎる(苦笑)バンド名に注目してしまうが、肝心の音のほうもマイ・ブラディ・ヴァレンタインやソニック・ユースに影響を受けたとおぼしきギター・ノイズまき散らし系サウンドに10代の夢見るポエム少女が書きそうな日本語の歌詞が乗るアヤしいモノ。正確には、日本語詞の曲と英語詞の曲の割合は4:7だけど、歌詞の内容が♪海で自殺をしよう〜(“Umi De No Jisatsu”より)とか、♪今日もいっしょに遊びましょ〜なにをしよ〜(“Asobi Masho”より)とか、日本語を解する者の耳にとってインパクト大なモノなので、5:5くらいに感じてしまう。
 Yukiのヴォーカルのキュートさには、LUSHを思わせるモノもあるし、ギター・ノイズ系といっても歌メロはポップなので、個人的にはかなりツボにハマりました(笑)。ギター・ノイズ系/シューゲイザー系が好きなひとにかなりオススメでします。
 ちなみに、全曲Yukiが歌ってるわけではなく、もう1人のヴォーカリスト・James Hannaが歌ってる曲が数曲あるので、期待し過ぎないように!(笑)
 CDの入手法について...私の場合、
こちらで買いましたが、2週間ぐらいでCDがちゃんと手元に届きましたよ(笑)。

R.I.Y.L. : MY BLOODY VALENTINE, LUSH, SONIC YOUTH

(2005.9.29)

AUDIOSLAVE--Out Of Exile

(国内盤 : ユニバーサル UICS-1096)
 御存知、元・サウンドガーデンのVo.だったクリス・コーネルと、元・レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(以下、RATM)の3人が新たに組んだバンド、オーディオスレイヴの2nd。サウンドガーデンとRATMの合体(笑)については日本では否定的なニュアンスで語られることが多かったと思うけど、アメリカでは熱狂的な支持を得て(笑)こうして2ndが出ました。間奏部分のトム・モレロらしいギターワークや骨太なリズム隊の音など、言われてみれば「元・RATM」と分かるけど、(“Drown Me Slowly”など、一部のハードな曲を除いて)すっかりクリス・コーネルのヴォーカル・アルバムに聴こえます(苦笑)。特に、耳を惹いたのが、'80年代の歌モノ・バンド(アウトフィールドとか...笑)を思わせる“Be Yourself”。いつまでも「サウンドガーデン+RATM」の先入観に囚われることなく、上手いロック・ヴォーカリストの歌を堪能出来るヴォーカル・アルバムとして心ゆくまで楽しもうじゃありませんか!

R.I.Y.L. : SOUNDGARDEN

(2005.6.30)

AUTHORITY ZERO--A Passage In Time

(国内盤 : ワーナー WPCR-11419)
 ♪give it to me baby〜aha〜aha〜と「お気楽おバカ路線」を始めるまでの硬派な路線をとっていた頃のオフスプリングの曲を、グラッグ・グラフィン(バッド・レリジョン)のようなシブ声のオッサンが歌ったようなサウンド。...ってことは、メロコア王道路線。たまに中近東的フレ−ズを織り込んでくるあたりもオフスプリングふうなんだよなぁ...(苦笑)。このバンドのサウンドの最大のウリは気持ちいいまでの疾走感と、うらぶれた感覚の哀メロ。クルマを運転しながら聴くとハマリそう。初期オフスプリングとバッド・レリジョンが好きなひとに絶対オススメ!!!

R.I.Y.L. : THE OFFSPRING, BAD RELIGION

(2003.3.31)

 

RECOMMEND TOP A B C D-E F G H I-K L M N-O P Q-R S T-V W-Z O.S.T./V.A